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「アイスのおっさんが……!?」
ナミから教えてもらったその情報は、驚くべきものだった
あのアイスバーグが、昨夜何者かに襲撃されたというのだ
『あの人が今、意識不明…か…』
「誰だい、そりゃ」
昨日アイスバーグに会ってないサンジが首を傾げてるのを見て、簡単に説明する
『昨日造船所で会った人なの。色々お世話になって……。造船会社の社長でウォーターセブンの市長さん』
「そりゃまた随分と大物が…」
「この都市ではこの上ない大事件よ」
ナミの言葉に頷く
この街の中心人物と言えるアイスバーグの襲撃……当然市民は大人しくしているわけがない
「―――あんなにみんなに慕われてるおっさんが…」
ちょっと行ってくる、と建物から身軽に飛び降りたルフィにナミは慌てて呼び止める
「待ってルフィ!私も行くから」
『…私もご一緒していいかしら?』
言葉も交わした人だし、赤の他人ではないから少し気になる
少し迷った後同行を申し出ればナミは快く了承してくれ、2人で急いでルフィの後を追いかける
ルフィと合流した後、ヤガラを借りて水上を勢いよく流れていく
「ホントだ。おっさんの顔が載ってるぞ」
ナミの後ろ座席で新聞を見ていたルフィの言葉にナミは相槌をうつ
「えぇ。この騒ぎじゃ…行った所で会えないかもね」
『その可能性が高いでしょうね』
一人でプルを運転しながら、アリスは頷く
恐らく1番ドックの前には夥しい数の報道陣や一般人が集まっているだろう
だが行ってみないと分からないものもある
ナミと目で合図し、ヤガラで1番ドックへと向かった
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