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煙がなくなったそこには、傷だらけの状態で地面に背を預けているルフィの姿が見えた
だがすぐに立ちあがり、決闘は続行される
火薬玉による爆発を転がりながら受け流し、ルフィの拳が初めてウソップをとらえる
「ゴムゴムの…銃!」
「ぶはっ!」
体勢を崩したウソップに畳みかけるように近くに駆け寄る
「バズーカ……」
確かにだされたその打撃は、しかしウソップの手の中に吸収されてしまう
"衝撃貝"だ
「貰ったぞ…お前の衝撃」
そしてそれは本人へと返される
強烈な衝撃を受けルフィの体がのけぞるが、ウソップも腕に伝わったそれに苦痛の声をあげた
「……!ハァ…!どうだ畜生ォォ!!」
渾身の攻撃
だがそれにルフィは耐えた
倒れることなく地に足をつけ、ウソップの前に立つ
「ゴムゴムの……銃弾!!」
これが、決定打だった
倒れたまま起き上がらないウソップに、ルフィは痛む拳を握りしめる
「バカ野郎…!お前が俺に!勝てるわけねェだろうが!!」
「………」
「…メリー号はお前の好きにしろよ。新しい船を手に入れて…この先の海へ、俺達は進む!!」
麦わら帽子をかぶりながら、船長は前へと進む
「じゃあな……ウソップ。今まで…楽しかった」
それは、別れの言葉
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