神話の果て




「あぁ、あの方が…」


 小津さんの彼女さんですか。

 隣で呟かれた言葉はあまりにも小さく、その文章が予測できていなければ聞き取れなかったであろう。かくいう私も聞き逃すところであった。

 発した本人である名無さんを見れば、いつもと違う笑顔を浮かべていた。


「…やっぱり、綺麗な方ですね」


 放っておけば今にも泣き出してしまいそうであったが、彼女が尚笑顔でいたのはひとつの意地であると思われた。

 名無さんの言う通り、小津の彼女基小日向さんは、正に絵に描いたような美しい黒髪の乙女である。

 名無さんも世間一般には美女と称される立場ではあったが、その美しさも小日向さんの前では太陽に憧れる月と同様であろう。


 決して口にこそ出さなかったが、彼女が小津を好きなのは誰の目にも明らかであった。



神話の果て



ひとつの小さな恋の終わり




続けようと思ったんですが、飽きました。
小津くんが好きです。
今原作読んでます。面白いです。
   
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