夏のある日
おまけ
「昨夜はいつ頃寝ましたか」
「えっと、なんだか全然寝付けなくて…気付いたら、外が明るくなってて」
「…食事は」
「食欲がなくて…食べて、ません」
「水分補給は」
「………特には、してません」
「それに加えて、眩暈頭痛腹痛吐き気…ですか」
「…はい」
「そんな状態で、よくもまあ帽子のひとつも持たずに出掛けたものですね」
「……すみません」
いつものことだから大丈夫だと思った、なんて本当のことを言ったなら、きっとものすごく怒られるんだろうけど。
「それで何故病院ではなく、教会へ?」
「…あ、あとでも、良いかなぁって」
「………」
「………」
「……し」
「…はい」
「良いわけないだろうが」
「で、ですよねー…!」
み、宮田さんの顔と声が怖すぎます…!!
結局怒られました。
「とにかく、帰ったら何でも良いですからとにかく食べること。水分補給もして、涼しい格好で良く寝なさい。良いですね」
「はい…すみません」
「それと、少しでも体調が悪いなら真っ先に病院へ来ること。外出できないようなら俺に連絡しなさい」
「…はい」
「貴方はもう少し、身体が弱いことを自覚するべきだ。余計な心配をかけさせないで下さいよ」
「(な、なにも言えない…)」