京の夜
しゃらん、しゃらん。
静かな夜道に、鈴の音が響く。
しゃらん、しゃらん。
音の正体は君。
君はいつも綺麗な着物を着て、僕に会いにくる。
しゃらん、しゃらん。
音に合わせて歌ってみせると、君は笑って僕の頭を撫でた。
しゃらん、しゃらん。
にゃーお、にゃーお。
静かな夜道に響くのは、君の音と僕の歌。
さあ、今宵も二人で歌いましょう。
しゃらん、しゃらん。
にゃーお、にゃーお。
*****
2011年度冬部誌作品
擬音を使ったら詩になると思ってた自分は甘かった。
個人的には花魁と猫のイメージ。
『京』は『みやこ』と読みまする。
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