夜明けと彼女の必要性 -the other story-



おとうさん、おかあさん、おげんきですか。

わたしは、げんきです。





おとうさんとおかあさんがいなくなって、もうなんねんたったかは、おぼえていません。

いま、わたしはたびをしています。ひとりじゃなくて、ふたりで、です。

そのひとは、あんまりしゃべらないけど、やさしいひとです。

むらのひとたちみたいに、なぐったりけったり、ぼうりょくはふるわれません。





このあいだ、ひさしぶりにやどというところにおとまりしました。

いつもは、のじゅくがおおいです。

おとまりするときにいったなまえは、たぶんうそだとおもいます。

なんでうそをついたかは、よくわかりません。




おとうさんのにほんとうは、だいじにつかってあります。

たまに、さびがつかないようにみがいてくれるので、いまもぴかぴかです。




いま、わたしはみなみのとちにいます。

あした、おふねでしまへいくみたいです。








*****


"夜明けと彼女の必要性"のおまけ話。
つまり続編の続編。




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