全員分の治療と自身の治療も終えた凛はターミナルの前にいた真選組に合流した。

「「「補佐官ンンンン!!」」」

そう言い、駆け寄ってきた隊士たちは涙を浮かべながら凛の無事を喜んでくれて、彼女は頬を緩めた。

「凛ちゃぁぁぁん!無事でよかったぁぁぁぁぁ!」

「そうですぜィ。凛さんがいなくなったら誰が俺を甘やかせてくれるでィ」

「心配かけてすみませんでした。」

涙と鼻水で顔を汚しながら抱きついて来ようとする近藤をかわし、沖田なりの心配の言葉をもらいながら申し訳ないと思いながらも、心が温かくなった。

すると、凛の目の前に土方が立った。彼の表情は俯いていてよく見えなかった。

「土方さん。すみませんでした!処罰でもなんでもお申し付けください!」

凛はそう言い、頭を下げた。
突然、凛は腕を引かれて人気のないところに連れていかれた。

「土方さん?」

不思議に思い声をかけると、気がついたら土方の腕の中にいた。

「え…」

驚きに凛声を上げるが、土方の腕の強さが少し強まった。

「…頼むからっ!もう俺のいないところで、1人で無茶はするな…!」

絞り出すようなその声に、凛は大きな声で怒られるよりもいっそう胸が痛んだ。

「すみません…こんな職業をしてるくらいですから、無茶をしないのは恐らくできません。ですが、土方さんのお側に必ず帰ってくることは約束します。」

凛は、柔らかく微笑み土方の背中に腕を回した。すると土方の腕がまた強まった。しかし、強くも優しいその腕の感触に彼が約束だと言ってくれているような気がした。

「…無事でよかった」

「はい。ご心配をおかけしました」

2人はお互いに先ほどの行為に気まずくなりながらも、肩を並べて仲間たちの方に戻っていった。

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