―――真選組屯所


その日、真選組には来客があった。

たまたま客間を通りかかった沖田と凛はその扉の前に隊士たちが群がってるのを発見した。

「星海坊主?なんでィ。そりゃァ」

「一言で言うと、エイリアンバスターってやつよ。第一級生物を追い、駆逐する宇宙の掃除人なの。あの人はその中でも最強と謳われる掃除人で、一掃除人でありながら、あちこちの惑星国家にも顔がきく大物よ。数多な星を渡り、数多くの化け物を狩った男。ついたあだ名が星海坊主。生ける伝説よ。まさかそんな人に会えるだなんて…!」

沖田が星海坊主を知らなかったようなので、凛は自分が知る限りの情報を教えた。彼女は彼女で、そんな有名人に会えると思わなかったので、少し興奮していた。


―――


星海坊主の来客の理由は、エイリアンが地球に逃げ込んだことへの忠告だったらしく、真選組は総出で捜索を開始した。

今日土方は原田と巡回で屯所にいないことに気づいた凛は、彼に急いで連絡した。

「星海坊主?なんだってそんな大物が」

土方は鼻をすすりながら、凛に尋ねた。まるでさっきまで泣いていたようだった。

「土方さん?どうしました?何かありました?」

「何でもありませんよ。補佐官」

心配になった凛は尋ねてみるが、原田が大丈夫と言ったので大丈夫なのだろうと本題に戻った。

「江戸に第一級危険生物が入り込んだらしいです。寄生型エイリアン、放っておけば大変なことになります」

「エイリアン…オラァァァア!エイリアンがなんぼのもんじゃぁぁぁぁい!!」

「ここは侍の国だぞぉぉぉおお!!」

凛の報告にいつもよりテンションが5割増しな2人に彼女は驚いた。

「ふ、2人とも、何かあったんですか?!」

「ジョーの兄貴の仇じゃぁぁぁぁ!」

「東の帝王じゃぁぁぁぁあ!」

『エイリアンVSヤクザ』の予告で聞いたことのある単語に、2人が休憩の合間に映画観に行ってたと確信し、凛は心配して損したとすぐに無線を切った。

「寄生型エイリアンは生き物なら何にでも寄生する。知能は低いが食料調達のためなら何にでも狩る危険なやつだ!寄生されたものを見分けるのには顔を見た方が早い!寄生されたものの目の周りにはクマのような痣が出る。いいか、パンダを探せ!パンダだ!パンダダじゃねぇぞ!パンダだ!いやいや、今の"だ"はそーいう"だ"じゃなくて!」

近藤の指示のもと捜索が進む中、沖田は屯所で相も変わらずテレビを見てサボっており、凛はそんな沖田に膝枕をしてあげていた。

「総悟くん。膝枕したら捜索に行く約束でしょ?そろそろ行きましょ」

「パンダダ」

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