1月7日




一緒に居たのが長くなって、もう空気のような存在になった。
同じ場所にいて、同じ空気を吸って同じ時間を過ごしている。
それなのに、ひとりぼっちな気がしてしまうのは私だけ?


出掛けるのも面倒くさくて、今日の休みもカカシの家で過ごす。テレビを見てる私、本を読むカカシ。
こんな風に過ごすなら、一緒にいる意味ないよね。不貞腐れながらテレビを見ても、全然面白くも何ともない。
ふと、カカシの手のひらが私の頭を撫でた。私はビックリしながらカカシを見上げる。

「ねえ、名前。幸せだよ」
「え?」
「大好きな名前が、俺と一緒にいてくれるから」
「……そんなの、当たり前じゃん」

そっか、ありがとう。そうカカシは嬉しそうに返事をした。

「どうしてって聞かないの?」
「ん?んー、どうして?」
「……カカシが好きだから」
「ええ、それだけ?」

全然疑問になんて思っちゃいない顔してる。
ああ、カカシが私に言わせたいことが分かった。

「……大好きだから」

ほらね、やっぱり。カカシの嬉しそうな顔ったら……。

「俺も大好きだよ」
「さっき聞いたよ」
「大事なことだからね」

そっか、大事なことはちゃんと伝えなくちゃね。

ああ、私ってバカだな。こんなにカカシが好きで居てくれてるのに、淋しいなんて身勝手に思って。でも、自分だって好きだって伝えないから、きっとカカシだって淋しいって思ってたはず。
カカシだって、きっと私と同じだったんだ。

「カカシ、大好きよ」
「うん」

ああ、とってもあたたかい。






1月7日 end.

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