10



「うー!美味しい!」
「うん、美味いね」

美味しいお酒を飲みながら、プールサイドのソファに2人で腰掛ける。
カカシの思い付きで、急遽ルームサービスを注文した。部屋に備えられたミニバーに、冷えたシャンパンやワイン数種運んでもらい楽しんでいた。プールの中でも楽しめるようにと、プールには大きめのフロートと浮き輪が浮かべられ、スイーツやお酒を乗せられるように花で飾られたお洒落なトレーも浮いている。
お酒は名前が普段行くような居酒屋と違って、しっかりとお酒が入っていて数杯で名前は酔いが回ってきた。しかし、それは気持ち悪いものではなく、身も心もフワフワして気持ちいいものだった。

「お酒回ってきたら、暑くなってきたね」
「じゃあ、プール入る?」
「いいね。もう、このまま入ろうかな」
「そんなの勿体ないじゃない。水着着てよ」
「お店で買ってくれたやつ?分かった」

カカシが奥に行き、水着を持って帰ってくる。
受け取ってから、名前はどんな水着だろうと広げてみた。それは、自分では選ばないようなセクシーな水着だった。

「な、なにこれ!」
「気付いちゃった?」

グラビアアイドルが着けそう水着だ。分かりやすく言うと、布面積が普通の水着に比べて少ない。三角に象られた布と布を繋ぐ部分は細い紐だ。

「名前が着たら、絶対良いと思うんだよね」

何を言っている。グラビアアイドルみたいに、ボンキュッボンのグラマラスで綺麗な人が着るから、この水着は良いのだ。カカシと出会ってダイエットする様になったとは言え、自分のスタイルなんて素材に限界がある。

「お願い」
「ええ、無理だよ」
「着てくれるって言ったじゃない」
「そうだけど」

あまりにも恥ずかしい。
シラフだったら秒で断っているが、悩んでいるのは完全に酔っているからだ。酔った勢いで覚えていないことにしてしまおうか。

「名前が着てくれたら、嬉しいな」
「ち、ちょっとだけなら?」

立ち上がり、部屋に戻ろうとするとカカシが名前の手首を掴んだ。

「どこ行くの?」
「どこって、着替えるの」
「ここで着替えてよ」
「は、はい?」

カカシの目元も赤い。これはカカシにも酔いが回っている。

「恥ずかしいよ」
「いいじゃないの。どうせ俺に脱がされるんだし」
「そんな」

ヘラヘラ笑いながらカカシは、手首をがっちり掴んで離さない。名前は少し悩んでから大きく溜息を吐いた。普段はこの上なく優しいのに、こんな時だけカカシは意地悪だ。こんなことされてもちょっと楽しかったりするのだから、自分もなかなかに変態なのだけど。でも、こんなこと言ったら調子に乗るかもしれないから絶対に言わない。

「じゃあ、目瞑ってて下さい」
「えー?」
「部屋に戻ります」
「ごめん、分かった」

カカシの顔に強制的にタオルを掛けると、名前はカカシに背を向けてソファに座りながら着替えを始めた。
シャツから腕を抜いて、下着も外す。布を胸に当ててみる。思ったよりは布は大きいが激しく動けば、簡単にずれてしまいそうだ。

「名前、まだー?」
「待っててください!」
「はーい」

急いで紐を結んで、今度はスカートを脱いだ。念の為、カカシの方を振り向いたがちゃんとタオルを被っている。下着も脱いで、どっちが前後かも分からないような布をお尻に巻いて左右の紐を結び付けた。前はちゃんと隠れているが、お尻がほぼ半分出ていて興奮するカカシの様子が頭に思い浮かんだ。

「カカシ、いいよ」

カカシは、タオルを投げ捨てた。恥ずかしいのか、名前は椅子に座ったまま腕を体に巻いて胸元を隠していた。

「は?」

カカシの予想外の反応に、名前はやらかしたと感じる。なんと言っても、カカシのお眼鏡に適うような美しい体ではないのだ。特に目立ったところの無い普通の凡人なのだから。

「ちょっとこれは」

カカシを見ると、目を見開いて固まっている。

「ごめん」
「謝って済む訳ないでしょう」

カカシが名前の両手を開かせる。ゴクリと音が聞こえるほどに唾を飲み込んだカカシは、突如首を左右に振った。明らかに怪しい挙動に名前は困惑する。

「本当にさ、凄く良い。えっと、どうしよ」

酔った勢いでお願いしたとは言え、まさか名前が本当に着てくれるなんて思っていなかった。着替え途中、タオルをずらしてチラリと盗み見たが困惑する名前の様子にこれは可愛いぞと確信した。
そして、全貌を目の前にして、それはそれは素晴らしいものだった。名前のこんな姿を見た事のある男が他にいないことを願うばかりだ。

自分にとって最高に好みのバストを、小さめの布が覆い、首元と背中で結ばれた紐は少し引っ張れば簡単に解けてしまうだろう。
勢いでインターネットで買ってしまった時には、流石に嫌われるし無理だろと暫くお蔵入りしていた。

「ちょっと、立って見せてよ」

カカシは名前を立たせて、横に後ろに向かせる。これまた頼りない布は、カカシの大好きな柔らかな双丘を頼りなく覆っていた。
左右でリボン結びにされた紐を引っ張りたい気持ちに襲われたが、ぐっと堪えた。
振り返った名前が、カカシを見下ろす。

「カカシも水着になってよ」
「俺も?」
「私だけ水着って恥ずかしいの」
「んー、ま、確かにね。俺も大胆なの着た方がいい?こうピッチピチのさ」
「それは大丈夫」
「そっか」

カカシは別にお互いすぐ脱ぐから良いじゃないかと言いたかったが、名前が言うのだから従わなければと部屋で着替えてプールに戻った。プールサイドで生着替えした所で名前は絶対に見てくれない。

「ただいま」

名前は、タオルを肩に掛けて身を縮こませていた。

「プール入ろっか」
「うん」

カカシは先に水の中に入ると、名前を手招きする。名前は、タオルを外してプールサイドに置いた。

水着は、水の中で重力を失い先程よりも頼りなく感じる。水面から上になると名前の体にピッタリとくっ付く。
2つの慎ましい突起がツンと尖っているのが、明らかに見て取れる。

カカシは目敏く見つけて、胸の突起を指で突っついた。名前は恥ずかしそうに顔を赤くした。
可愛すぎる。カカシは頭を抱えそうになるが、ぐっと堪える。身体にぴったりと沿った布があるだけで、こんなにも変わるのかと。これはこれで堪らない。何となく良さそうだなと思っていたが、こんなにもそそられるとは思ってもみなかった。これは違う趣で、裸よりそそるものがある。
結局、名前が脱いでいようがいなかろうが、いつも興奮している気もするが、それは考えるの止めておこうと思った。それだけ彼女に夢中なのだ。

もう充分に自分の芯が熱くなっている。だが、まだだ。
向き合うと、胸の膨らみを下から掬い上げて、揉みしだいた。水着の部分を強調させながら、水着の真ん中にある突起を歯で軽く挟んだ。

「ちょっ、ん!」
「ん?」

水に入って分かったが、この水着は完全にお遊びの為のものだ。防水なんて考えられていない薄い布地は、カカシが優しく歯と唇で挟むのに都合がよかった。布越しに刺激されて、ジンジンと熱を帯びる。

「あッ、カカシ!」

カカシの雄は膨れ上がって、痛みさえ感じてしまいそうだ。まだまだ勝手に身体は熱を上げている。プールのお陰で何とか火傷せずに済んでいる。

「あのね、カカシ」
「なーに?」
「私もカカシのこと、気持ち良く、したい」
「え?」

それって、と言い掛けた所でカカシは口を閉じた。名前が自分を気持ち良くしてあげたいだなんて、そんな贅沢なことあっていいのか。結果的には、いつも自分の方が気持ち良くなっているに違いないのに。

「そんな、名前は俺の事なんて考えなくて良いんだよ」
「でも、いつも気持ち良くして貰ってるから……もしかして、いや?」
「嫌な訳ないじゃない!ほら、えっと、俺の心の準備が」

急にしおらしくなるカカシに、名前は首を傾げている。そりゃ、もちろんして貰えたらこの上ないことだ。でも、そんなことされたら、今度こそ幸福で死んでしまうかも知れない。

「ダメ?」
「だ、駄目じゃない!」
「じゃあ、いい?」

名前は、カカシをプールの縁に座らせると、脚を開かせた。名前は水に入ったままカカシの脚の間に立った。見上げると、カカシは恥ずかしいのか耳を赤くしている。カカシでもこんな表情をするのだと驚いた。

水着を持ち上げるほど、カカシのそこは膨れ上がっている。
恐る恐る水着を下げてカカシ自身を取り出した。行為中に見たことはあるが、しっかりと目の前で見たのは初めてだ。こんな大きいなんて、信じられない。両手で握っても収まりきらない。気持ち良くしたいとは言ったが、全部は口には入れられそうにない。

「痛かったり、嫌だったら言ってね」
「うん……」

カカシの先っぽに、名前は舌を伸ばした。水に濡れていると思っていたが、それとは違う透明なものがカカシの先端を濡らしていた。少し塩辛い。
頭の上からカカシの吐息が聞こえる。
舌を柔らかく広げて、全体で先っぽを包み込む。何度もソフトクリームを舐めるように舌をスライドさせていると、また先から塩辛いものが出てきた。

片手を外して、今度は竿の部分に舌を這わせる。熱くて舌の方が火傷してしまいそうだ。

カカシは、名前を見下ろしながら息を何度も呑み込んだ。
まさか、名前が自分に対してこんなことをしてくれるなんて夢のようだ。自分がとてつもなく興奮しているのが分かる。正直、もう出てしまいそうだ。と言うか、出る。早すぎるのは分かっているが、我慢するなんて無茶だ。

「名前、ちょっとごめん」

名前の舌から離すと、自分の手で先を覆った。途端、手の中に吐き出す。
自分のもので名前を汚すなんてとても出来ないからだ。

「気持ち良かったよ、ありがとう」

ルームサービスで貰った紙ナフキンで手の中を拭いた。
名前を一段高い所に立たせて、抱き締める。唇を重ね舌を絡めていると、名前が再びカカシに手を伸ばしてきた。両手で握りながら、上下に扱く。
正直、1度達した程度では名前に対する熱は収まる訳が無い。しかし、またして貰うなんて幸せで身が持たない。

「ちょっと、名前?」
「まだ全然してないもん」

名前は、カカシの制止を無視して、また足の間に顔を埋める。ぱっくりと口の中に咥えこんだ。

あ、これはやばい。

名前の口の中が、余りにも気持ち良すぎる。熱くぬめりのある口の中で、舌が裏の筋張った敏感な部分を刺激して来る。
必死に踏ん張ってなければ、また秒速で達してしまう。間髪入れずの2度目だからまだ準備が整っていないだけだ。

一生懸命な名前の頭を撫でながら、カカシは目の前の名前を目に焼き付けようとしていた。
何しろ、カカシが名前にこうして貰うのは10年振りのことなのだから。名前と過ごした最後の夜が懐かしい。またこうして互いに夢中になれる日がくるなんて、本当に嬉しいことだ。

カカシの視線を感じてなのか、名前がチラリと見上げてきた。目が合って、咄嗟に逸らされる。

「名前、俺を見て」

恥ずかしそうに見上げてくる名前に、カカシは口角を上げて見つめ返した。見つめ合うだけで、自分が物凄く興奮して息を荒くなる。やっぱり、もう限界だ。

「名前、もう大丈夫だよ」

名前の脇に手を入れて持ち上げようとしたが、口を離してくれない。

「もういいよ?」

顔を上げさせようとしたが、先を咥えたまま手で上下に扱き続けている。
やばい。手元に準備した紙ナフキンを出すタイミングを見失う。

「あ、出る……」

カカシがまた名前の口を離そうとして来たが、止めずに抵抗する。

「名前、もう大丈夫だから」

モゴモゴとさせながら、嫌だと名前は返した。カカシが達する瞬間まで少しでも更に気持ち良くなって欲しいのだ。
これまでになく積極的な名前に、カカシはただただ嬉しい気持ちでいっぱいだが、このままでは、名前の口の中に出してしまう。

「ごめん、名前」

ついに限界に達する。名前の口の中で自分が暴れている。全て吐き終えると、やっと口から離してくれた。
名前の唇に白くどろりとついていて、慌ててカカシは唇を拭いた。

「ここに吐いて、ほら!」

紙ナフキンを名前の前に出すと、ゆっくりと口の中にあるものを吐き出した。真っ白に染まった舌が唇の間から姿を現した。

「こんな汚いのに、大丈夫?平気?」

カカシに抱き上げられて、口の中をゆすぐように水を差し出される。名前は、言われるままに口の中をゆすいだ。
嫌だったらとっくに口を離しているのに、カカシは随分と慌てている。

「カカシ、嫌だった?」
「は?嫌な訳ないじゃない」
「じゃあ、そんな慌てなくて良いのに」
「そんな口にして良いもんでもないでしょ」
「カカシのなら平気」
「名前……でもね、本当に気持ち良くて幸せで死ぬかと思った」

先程まで海水パンツを持ち上げていたものが、今はなりを潜めている。連続で2回も達してしまったのだから、少しは落ち着いたようだ。

「じゃ、今度は俺の番ね」

今度は形勢が反対になる。カカシは、名前を持ち上げるとプールの中に飛び込んだ。プールの真ん中にあるフロートに、名前を寝かせた。
水着の上から、名前の敏感な部分をなぞる。水着と言っても、割れ目に当たる部分は細く、割れ目を隠すには幅が足りなかった。

カカシは、名前の両足を開かせるとその真ん中に顔を埋めた。
蠢く舌に、名前は悲鳴をあげた。まだ触られていなかったのに、そこは充分に濡れている。

「やだ、はずかし.......」

逃げたくても、不安定な水の上ではカカシに支えられないと落ちてしまう。
小さな突起を吸われ、名前は口元を手で押さえた。
殆どまだ触れられていなかったのに、身体は火傷しそうな程に火照っていて、溜まりきった熱をどうすれば良いのか分からない。このまま熱が溜まったままだとおかしくなってしまいそうだ。きっとこの熱は、カカシにしか下げられない。

「カカシっ.......」
「ん?」
「ち、ちょうだい.......」

名前は、やっとの思いで絞り出した。

「うん、気持ち良くなろ」

カカシが抱き上げてきて、フロートから降ろされる。カカシの腕が、名前の膝を下から引っ掛ける形で名前を支えた。カカシから離れないように、名前は抱き着く。

「いくよ」
「うん……」

カカシが名前の腰を落とし、そのままカカシが名前の中に入ってくる。ずっぷりと最後まで入ってきた。
体を持ち上げられると、カカシが抜ける。また落とされて、カカシが入ってくる。
さっき2回達した筈なのに、カカシのそこは既に大きくて硬くて名前の中を乱暴に掻き回した。

「ん、あ……っ」
「名前、やばいって」

カカシが眉間に皺を寄せて、名前の体を揺さぶった。
名前は、必死にカカシにしがみつく。名前の喘ぎ声。互いの身体がぶつかり合う度に水飛沫が跳ねる。

カカシが端に移動して名前を下に降ろすと、プールの縁を掴まらせた。

「名前、ちゃんと持っててね」

後ろから挿入して、カカシは名前の太股を持ち上げた。急にプールの底についていた足が浮いて、名前は慌てて縁を掴む手に力を込める。
後ろから思い切り突かれて、名前の体は簡単に飛び跳ねる。水の中のお陰で自分の重みが無くなった分、カカシは普段より激しく名前を揺らす。

「あッ!はげし……!」

名前は必死にプールの縁に掴まりながら、カカシの凶暴を受け止める。粘膜の中をぐちゃぐちゃに掻き回されて、全て溶け切った錯覚に陥る。カカシの熱で爛れた襞は、カカシに纒わり付いて離さない。水の中なのに、何故だか熱くて熱くて仕方ない。

背中と首には、細い紐が名前の裸体を隠そうと結ばれている。水着姿も随分と愉しんだ。それに旅行に来てから、まだ着衣でしか行為を楽しんでいない。
カカシは、リボン結びにされている部分を引っ張ってほどく。ほどかれた紐はカカシの激しさに耐えきれず、いとも容易く名前の体から離れ、プールの底に落ちて行った。

「あ、カカシっ」

今度は、下のリボンに手を伸ばす。左右の結びをほどくと、抜き取ってプールサイドに投げ捨てた。全裸になった名前に、カカシは思わず舌なめずりをしていた。

「すごく良いね」

水の中では、カカシの支えがなければ溺れてしまいそうになる。もともと抵抗なんてしていないが、物理的に抵抗出来ない状況に興奮している自分がいた。カカシが相手だと、意地悪されても、激しくされても、何もかも自分の興奮材料にしかならない。泣き声のような声が勝手に喉から溢れる。

「名前、まだ頑張れる?」
「う、うんッ」
「良い子だね」

カカシが耳元に吐息をかけてくる。
名前はそれだけで、体の底が熱くなった。




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