※※R-18※※
媚薬ネタですが、都合良すぎますので注意。本物の媚薬はこんなことにならない、はず。







「島が見えたぞー!」

そう声を上げたのはウソップだった。
久しぶりの夏島、それを知っていて気持ちが昂っていた。双眼鏡で覗き続けて数時間。やっと島が姿を現したのだ。
声を聞きつけていち早く甲板に走ってきたルフィはウソップから双眼鏡を奪い取る。

「うほー!でっけェ島だな!」

「おれは暑くて熱中症になりそうだ」

喚くルフィの隣で今にも倒れそうなチョッパーは項垂れる。今回の船番を自ら申し出た。
騒ぐ彼らの声は女部屋で話していた女性陣にも届いてる。

「私たちも準備しましょうか」

「なまえ確か香水が欲しいって言ってたわよね?お小遣い増やしておくわ」

「ありがとうー!もう無くなりかけなの!」

ナミはニッコリ笑ってなまえにベリーを多く渡した。
その無くなりかけの香水を振り、鏡で身なりを整える。
女性陣が甲板に出ると、目の前に島が迫っていた。ヤシの木が生い茂っており、大きそうな街が見える。

「よかった、街はありそう…」

念願の香水が買えそうなので、なまえは安堵した。

「あ!なまえまたその匂い!」

いつの間にかなまえの隣に立っていたルフィはクンクンと匂っていた。

「ちょっと、ルフィ!そんなに嗅がないで!」

「だってこれ好きなんだよ、嗅がせろ!」

「嗅がせろはど変態発言だな」

なまえに近づくルフィにウソップは苦笑いを浮かべるしかなかった。
好きだと言うから、つけているのだと素直に言えたらいいのに。なまえはルフィに密かな恋心を抱いている。誰にも打ち明けていないし、言うつもりもない。この船の邪魔だけはしたくなかった。

「上陸だー!」

また、いつの間にか自分から離れて船から飛び出していくルフィの姿をなまえは切なげに見据えた。

なまえは1人で街を散策することにした。この島が大冒険の島だったなら一味みんなで行動をするが、街は割と自由だ。ルフィとゾロだけは街から出るなと言われている。
色んな商店を見ながら、お目当ての香水屋を探す。

「ん、甘い匂い…」

独特の甘い香り。香水屋かもしれないとなまえは匂いの方向へ向かっていく。
そこは予想通り沢山の色鮮やかな瓶が並んだ、香水屋だった。扉を開くと腰が曲がった老婆がなまえを笑顔で出迎える。

「いらっしゃいませ。どのようなものをお探しで?」

「今つけてるものの似た香りがほしくて…」

無くなりかけの香水の瓶を老婆に渡し、その匂いを嗅ぐ。なまえは辺りを見渡すが同じ商品は見当たらない。

「ああ、似たようなものならあるよ」

老婆はゆっくりとした足取りで沢山の瓶の中から、目的の瓶の棚へ向かう。しわしわの手で取ったのは可愛らしいピンク色の瓶。
老婆はその場で部屋に向かって吹きかけた。なまえ好みの甘い香りが部屋に広がる。

「素敵!これにします」

「ただ、これは必ず一回だけ吹きかけておくれ。二回も三回もするもんじゃないよ」

「一回で大丈夫…?」

「ああ。そう言えばお嬢さんはどこから来たんだい?」

「船旅をしていて…」

「へェ。この隣に宿屋があるから、そこを使いな」

「いえ、船があるので大丈夫です」

「そうかい。使いたくなったらいつでも訪ねたらいいよ」

そう言って老婆は意味ありげに笑った。なまえは少し不気味に感じたが、欲していた香水が見つかり満足だった。

「ありがとうごさいました!」

ベリーを支払い、なまえは老婆へと笑いかける。老婆はまた不敵な笑みを浮かべたのだった。
サニー号へと帰る前に、なまえは香水を振った。老婆に言われた通り一回だけ。

「なまえー!お帰り!香水買えた?」

「うん!買えたよ!」

サニー号の上からナミが手を振っている。なまえは梯子を登りながらナミに応えた。

「え!ほんとにいい香り…私も明日買おうかな」

「甘い香りは飽きるって言ってなかった?」

「たまにはいいのよ!」

なまえの甘い香りを嗅ぎながら、自分も欲しくなってしまった。
ナミは大量に服を買ったようで、隣に紙袋が置いてある。
陽が落ちかけており、まだ帰らないのは例の船長。

「また騒ぎを起こしてる予感が…」

「いやね…やめてよなまえ…」

ナミとなまえは顔を見合わせて、震える。いつものことだが慣れることはまだないようだ。
そんな心配をよそに、ルフィの声が聞こえた。ナミとなまえはとりあえず安心する。

「ルフィ!今回は何もしてないでしょうね!!」

腕を伸ばしてサニー号に飛んできたルフィに掴みかかる勢いでナミは尋ねた。

「なんだよ、ナミ!メシ食って森に行ったら寝てただけだぞ!あ!!なまえいい匂いすんなぁ、いつもと違うのか?」

「うん、新しいの買ったの」

「よかった……ってあんた!街から出たの!?!?」

あれほど街から出るなと言ったのにとナミは怒鳴るがルフィはサンジの作るご飯の匂いに釣られていて聞いていない。

「まぁ、何もなかったんだし…」

「ダメよ!明日何をするか分からないじゃない!」

ナミは相当お怒りの様子でルフィを追いかけていった。
そこでなまえは一人になったが、自分自身の微かな異変に気が付く。顔や身体が熱い気がして、まるでお酒を飲んだ後のようにフワフワとした気分だ。
熱があるのかもしれない、と思いチョッパーのいる医務室へと向かうことにする。その間にも動悸が激しくなり、そして何よりもーーーー

「チョッパー!」

扉を勢いよく開けて医務室に入ると、誰の気配も感じられない。チョッパーはいないようだった。今日は船番のはずで船内にいるのは確かだが、この状況で探し回れる自信がない。
なまえはその場で座り込み、息を整える。

「はぁっ、はぁ…」

ーーーー熱い熱い熱い。
それしか考えられなくなり、意識は朦朧としている。
ここでルフィの顔が浮かんでくるのは、彼のことが好きで彼に抱かれたいと思っているから。普段からそう考えているわけではなく、今ルフィに触りたい抱かれたいと想いが溢れて止まらないからだ。

渇いて渇いて渇いて渇いて、触ってほしい。ルフィに。でもここでルフィが現れてしまったら、気持ちを伝えてしまうだろう。

まさに目の前に、いる彼。目の前?なぜ?本物なのかもわからない。でも、触れたい。
なまえの目の前には本当にルフィがいた。船に帰ってきた時から、なまえの匂いがどんどん甘くなっている気がして。ルフィはなまえを探していたのだ。本物だと思っていないなまえはルフィの腕に手を伸ばす。

「ルフィ、ルフィっ……私どうしよう」

「落ち着け、なまえっ。何かされたのか?」

本物じゃないのなら。自分自身が作り上げたルフィなら。もしかしたら夢かもしれない。だって頭がフワフワしている。もうどうなったってーーーー

「ルフィに触ってほしい…」

「っ、…あのなァ、そんなこと言うな絶対に」

「お願い…ルフィ、死んじゃう」

荒い息遣いに涙目で必死にルフィに縋り付くなまえはもう正常な判断などできるはずもない。

「こっち来て!」

なまえは立ち上がって、突然医務室から出ていこうとする。ルフィは咄嗟にその腕を掴んで引き止めた。この状況で外に出れば、なまえがどうなるかわからない。

「なまえ。一回チョッパーに…」

「いいから、来て!」

なまえの必死な様子にルフィは従うことにする。どうすればいいかわからない、が本音だった。そして自分を抑えることにルフィも必死だったりする。
好きな女が、自分に触ってと言い寄ってきたのなら、そのまま本能に任せて抱いてやりたい。でもこの状況で抱いてしまったら、その後のなまえがどうなってしまうのか分からないからルフィは迂闊に手を出せない。なまえに嫌われたくないという思いが1番だった。
街で何かあったのだろうか、もし他の男にこうなっていたのなら、そう考えるとルフィは怒りが湧いてくる。言うつもりもなかった想いが溢れそうになる。

なまえがルフィを弱い力で引っ張って連れてきたのは、老婆から聞いていた宿屋。全てわかっていて、老婆はこの場所を提案したのかもしれない。そんな悪事のことなど考える余裕もなく、なまえはその建物に入ろうとする。

「なまえ!?ここどこだ?」

「お願い。来て。」

熱い熱い乾く抱かれたい熱い乾くーーーーーその感情だけがなまえの中でループしていた。こんな感情に自分がなってしまうなんて、野生の動物のように本能でしか考えられない。
全て仕組まれていたかのように。扉が開いているのを見つけて、そこだけ灯りがついていて。人は見当たらないし、ここに入ってくださいと言われているようだった。
なまえがそこに入っていく。ルフィはついていくしかない。なまえの腕が熱く、その熱がルフィを刺激していた。
扉に入った途端、なまえが座り込んでしまった。

「なまえ…?大丈夫か?」

首を横に振るなまえは息を必死に整えていた。

「ルフィっ、ごめん…私、ルフィが好きで、ルフィに触ってほしくて堪らないの!香水を振ってから、抑えられなくて!」

「好きって…あの好きのことか?」

「好きだよ、人として恋愛として、男としてルフィのこと見てるの!ごめん、言うつもりなかったのに、止まらなくて」

手が震える。ルフィは恐る恐るなまえを抱きしめた。甘い香りが広がり、ルフィの理性など簡単に飛んでいきそうだった。

「おれは、ずっと思ってた。なまえに触りたい、セックスしたいって。なまえが好きだから。」

「え!?うそ!?」

今言えば、ただ誘惑されて抱きたい人に思われるかもしれないが、終わった後も前も、ずっとなまえを好きな気持ちには変わりないと確信していた。これからも好きと伝え続ければいい。

「だから、その、おれもやべェんだ。」

「触ってくれるの?」

「っ!!、エッロ…なんだそれ」

このまま本能のままに抱いてもいいのだろうか、そんなルフィの心配はなまえの言葉でかき消された。我慢などできるはずもない。
うるさすぎる心臓を無視して、ルフィはなまえの顔を掴んで口を塞いだ。

「知らねェぞ、後から後悔しても」

「後悔なんてするわけない、ずっとルフィが好きだったんだもん」

「もう止めても無駄だからな」

熱い身体を持ち上げて、すぐそばにあったベッドへと押し倒す。火照った顔で、ルフィを必死に求めるその表情に理性がとうとう崩れ落ちた。
なまえが着ていたTシャツを捲り上げ、白い肌に手を這わせる。

「まっ!ああっ、何これ…」

まだ肌を撫でられただけだ。なのに気持ち良くて、声が出る自分になまえは驚いた。
よく聞く「媚薬」と言うものを香水に入れられたのだろう、なまえはそれを気づいていたがまさかここまでとは。

「こんなに…」

「そういえば、誰に何されたんだ?」

「香水を買ったんだけど、多分媚薬っぽくて…」

「媚薬って……あ!乾きが治まるまでイかせろって今日おっさんが…言ってた気がする」

森に入ったルフィに突然そんな話をしてきたおじさんがいたのだが、それもまた全て仕組まれているかのようだ。

「まぁいいや、なまえが満足するまですればいいんだろ?」

「え…そうなのかな?」

乾きが治まる気がしないので、なまえは恐怖心も生まれた。ずっとルフィに触られたいって思うんじゃないか。

「どこ触ってほしい?」

「キス、したい」

ルフィは麦わら帽子を脱いで近くに置くと、なまえの唇に唇を押し付ける。それだけでとろけてしまいそうに気持ちいい。なまえは自分から舌を侵入させた。

「んぁ、あっ……んぅ、」

なまえから漏れる色っぽい声と、甘い匂いにルフィの欲も増していく気がした。
下着の上から胸に触れる。柔らかい感触。

「ああっ、ルフィ…早く…」

もどかしそうになまえが言う。ルフィは望み通り、下着をずらして直接柔らかい胸に触れる。まだ包み込んでいるだけだが、頂に少し触れるだけでなまえは大きく声を上げた。

「これだけで気持ちいいのか?」

「う、ん……ああっ、あっ…気持ちぃ」

「これからもっと気持ちいいのに、どうなるんだ?」

「ダメかも、ンァあ!!ルフィ、ああ!」

軽く頂を弾いただけで、なまえの背中が跳ねる。ビクッビクッと体が震えて止まらない。まだ触れただけでなまえの秘部はぐちょぐちょに濡れていた。

「胸だけでイったのか?とろっとろだぞ、なまえの顔」

「ぁっ、あっ」

ルフィの声に返事をする余裕がないほど、なまえはその快感に溺れていた。もう何も考えられない。
ただ、ルフィに触ってほしい。それだけだ。

「もう挿れた方がいいか?」

気持ちいいと言うよりも、ほしくて苦しいと見える表情を浮かべている。必死にルフィの首に腕を回して、体を震わせていた。

「早ェけど、挿れるからな。おれも、我慢の限界なんだ」

なまえからの返事はないが、小さく何度も頷いているのでルフィは下着に手を伸ばした。白い足から脱がせて、ルフィはニヤリと笑う。

「すっげェ興奮してるな、なまえ」

濡れている下着をルフィは近くに投げて、都合よく近くに置かれたコンドームを装着した。そしてなまえの秘部に自身を沿わせる。

「る、ふぃ…」

「ししっ、おれも。」

ぐっ、とルフィの腰が動き、なまえの中へぬるっと入っていく。ヒクヒクと動いていて、とろとろの液体がルフィを包み込んだ。

やっと、やっと。奥までルフィのものが当たる。ずっと欲しかったそれは、衝撃が走るほどの快感。

「ああっ!はぁっ、あっ」

「あっついな、なまえの中」

ゆっくりと何度か腰を動かした瞬間。押し寄せる快感、なにかが昇りつめてきて、そして。
なまえの中がぎゅーーっと締まるのを感じた。

「んあああっ、あっああっ!!」

「くっ、なまえ…!!またイったのか?」

頭の中が真っ白になって、電気が走ったように大きくなまえの体が跳ねた。ビクビクと痙攣するなまえの中で、ルフィはなんとか吐き出したい欲望を抑え込む。

「あっぶね、イきそうだった」

「あっ、ルフィ、どうしよ…っ、」

「どうした?いいぞ、何回イっても」

ルフィは優しくなまえの髪の毛を撫で、額に触れるだけのキスを落とす。こんな形だが両思いになれて、繋がることができて、愛おしくて仕方がない。
なまえは快楽の余韻に浸る間もなく、渇く。これが媚薬というものか。もっと、もっと動いて欲しい。

「んぅ、気持ちよすぎるよぉ…」

「かんわいいなァ、なまえ。満足いくまでイかせてやるから」

「ルフィっ、もっと突いてっ」

「止めねェから覚悟しろよ」

ルフィはニッと微笑むと、なまえの右手を握る。そしてまた腰を動かし始めた。パンッパンッと音が鳴るのはなまえの中がぐちょぐちょだからだ。
片方の手でなまえの胸の頂を触りながら、徐々に早く腰を打ち付ける。

「…くっ、中とろっとろだ」

「あっ、ああっ!ルフィ、またっ…きちゃう!」

奥が熱い、何度も何度も突かれて、胸の頂を爪で擦られて、また快感の波が押し寄せてくる。鍛えられあげた体に必死に縋りついて、全て委ねる。

「今度はおれ、やべェかも」

「っは、ぁあっ…んっ、あっ奥ぅっ」

「あ、やば、」

昇り詰めていくような感覚。あ、来る、むり。

「ぁ、ん、イっちゃ、っああ、んぁああっ!!」

ビクっと大きく体が跳ね背中が仰反る。また頭が真っ白になって、目がチカチカとしていてルフィの顔がよく見えない。
同時になまえの中でルフィをぎゅうっと締め付け、ルフィも耐えられなかった。

「あーー、ゃば、クッ!!」

快感が最高潮に達し、ルフィの体も大きく揺れた。なまえの中でビクビクと動いていて、熱いものが吐き出された。お互いがビクビクと激しく痙攣し、強く抱きしめ合う。

「気持ち良すぎ…なまえ、大丈夫か?」

「うん、ルフィ好き」

「おれも好きだ」

ちゅっと音を立ててキスをする。ルフィが嬉しそうに笑っているから、やっとなまえも実感してきた。さっきまでは渇きで冷静になれていなかったがやっとルフィと結ばれたのだ。

「薬抜けるまでイかないといけねェんだよな?」

「え、もう大丈夫だよ」

「まだ顔が欲しそうだぞ?」

「ま、まって!ルフィ!?」

ニヤリと笑って肌に手を沿わせてくるルフィに、不覚にもドキッとしてしまったなまえの負けらしい。そのままなまえとルフィはその宿で一晩過ごすことになった。

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