>> 14

赤ちゃんは居なくなったけど私はずっと光の側に居るって決めたのに。


「ひか、ああ、んっ!」

「名前もっと腰振れや」

「やっ、もう、無理っ…」

「白石先輩にはしとったのに?俺には出来ひんの?」


蔵との事を光に逐一報告してたせいもあるのか、光は蔵以上のセックスを求めた。セックスだけじゃない。何に置いても蔵より上でないと気が済まない光は蔵が買ってくれたものより高いものを私にプレゼントしたり、蔵と行った事ない所にたくさん連れて行ったり。

それだけならまだ良かった。光は独占欲が強いらしくて、私にもう二度と浮気をさせないために行き過ぎた束縛をされた。

光以外の男のアドレスは消され会う度メールや電話のチェックをされて、キスマークは必ず見えるところにたくさんつけられた。

男と少しでも関わったら翌朝まで激しく抱かれる。痛いと言ってもやめてくれない。

それが苦痛だったけどこれが光の愛情表現なんだと必死に自分に言い聞かせた。これが私の、幸せなんだ。


「あっ、あん、やあぁっ」

「嫌やないやろ?ケツ叩かれて汁垂れ流しとるっちゅーのは淫乱の証拠やんなぁ?」


ぱしん、ぱしん。光にお尻を叩かれた。きっと赤く腫れてるんだろうな。でもいつもの事。手足縛られてないだけまだマシ。

光のペニスが私を深く突き刺して律動を早めた。大きくなるペニス。光がイきそうなのが分かる。


「は…、で、る…っ」

「んっ、ひかる、出して、名前の中に、いっぱいちょうだいっ」


素早く光は引き抜いて私のお腹へ射精した。あの日の約束をして以来中には絶対出すことはなかった。でも「中に出して」って言えば光は喜ぶから、私は毎回セックスする度に言うことにしている。

―――お仕置きが軽くなるから。そう言えば光は満足げに笑って私を優しく抱きしめてくれるから。

辛くないって言ったら嘘になる。でも私幸せだよ。





20110623



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