>> 13 「ん、はあっ、くら、くら…!」 なんかちゃうな、これは 「あっ、んん、もっと、ぉ…っ」 全然出えへん、こんなん萎えるだけや 痺れを切らして裕美の中から萎えかけたちんこを抜いた。裕美は当然不思議そうな顔で俺を見る。途中でやめるなんて初めてやからなあ… せやけど俺の中ではいつかこうなるんかなって思ってた。名前と別れてまで付き合いたいと思っていた裕美に対して今は愛情なんてものはない。ただの性処理のための肉便器や。 「蔵ぁ…?どしたの?今日は体調悪い?」 そんなんやない。もうお前に勃たへんのや…裕美。 「…帰るわ」 「待って!何でよ!?私のエッチ気持ち良くない?」 「…気持ち良くない事もないんやけど、勃たん」 そう、確かに気持ち良くない事はない。ないんやけど…体は反応せえへんし、心が満たされるわけでもない。 だがその言葉が気に障ったのか、裕美は帰ろうとしていた俺の足元に座り込んでズボンを脱がした。そして萎えきったちんこを舐め始めた。亀頭を口に含みながら根元を手で扱かれる。 「ん、んっ、おっきくなってきた…、はぁっ…」 「…」 裕美のフェラはめっちゃ上手い。名前は…最初は下手やったけど段々上手くなってって…ってアカン、名前は財前のお陰で上手くなっかもしれんのに… そう考えてたら勃起しかけたちんこがまた萎えた。 「…もうやめてくれへん?萎えるだけやから」 「何で?私何かした?蔵怒ってる?」 「怒ってへんよ。ただ、もう裕美とは…終わりにしたい。」 「蔵…」 もうアカン。もう俺の愛は裕美には向かへん。 失いかけて初めて気付いた。俺がほんまに好きなんは… 「名前が好きなんや」 名前と別れるなんて、出来ひん。 「ごめんな…裕美」 「嫌…っ!!」 裕美が俺にしがみついてきて泣きながら言った。 「私、蔵じゃなきゃ駄目なの…っ!初めて会った時からずっと…。彼女がいても良いから、私と別れるなんて言わないで…!」 ごめんな裕美。俺そこまで優しい人間やなかったみたいやわ。 「もうこれで終いや、裕美」 俺と裕美は所詮浮気だけの関係やったっちゅー事。もう戻る事は出来ひん。 「…待って」 必死そうな声が急に静かに暗い声に変わった。不思議に思って振り返ると裕美が携帯の画面を俺に見せてきた。 「これ…」 「名前ちゃん、だっけ。これ私の男友達に見せたら興奮してヤっちゃうかもね。」 「裕美、お前…」 「この子とヤりたくない?って言って、見せちゃっていいの?」 こんな奴やったんか。俺が一時でも惚れた女は。 「やれるもんならやってみ。お前、殺すで」 こんな奴と話すのも馬鹿馬鹿しい。裕美の家を出て携帯を開くと財前から一通のメールが来ていた。 『まだまだこんなんじゃ終わらせないっすよ』 これから起こること、覚悟して望まなアカンな。 なあ名前、俺はもう全く望みが無いんやろか?思い続けても無駄なんかな? 20110622 prev//next |