クチュクチュと私の厭らしい音が響いていた。

誰か来るんじゃないかっていう恥ずかしさと、興奮が入り混じって私はもっともっと濡らしてしまった。


「んっ…んんっ」

「おいおい、まだ指だけだぜ?お前こんなに濡れるのかよ」


跡部に前戯をこんなに丁寧にしてもらったのは初めてだった。指で中を掻き回されて、もう片方の手の指を私の口に入れて舐めさせた。誰も居ないとはいえここは外だから声を我慢しろという事なんだと思う。


「ふぅっ…、んっ」

「ここもこんなに立たせて…本当どうしようもない女だな」


シャツのボタンは中途半端に外されて、ブラをずらされて露出した乳首を指で挟んで刺激された。初めてされる跡部の愛撫に、私はただだらしなく涎を垂らしながら喘いでいた。

跡部は私を上に跨がらせ下からペニスを挿入して突き上げた。跡部も興奮してるのか、その質量がいつもより大きい気がした。


「ふあっ…、あっ、ぁっ、んっ…」

「声抑えとけよ?もっと激しくするからな…っ」

「ああっ…!あ、んっ、だめ…っ」

「名前…、好き、だ…っ」


何度願った事だろう。こんな風に抱いてもらって、こんな風に好きだと言われたくて。ずっとずっと好きだった跡部。嬉しくて堪らないはずなのに…。



何で侑士の顔が浮かぶんだろう。

侑士と別れるように言われて何で私は傷ついているんだろう。跡部に抱かれているのに思い出すのは侑士の事ばかり。


「このまま出すからな…っ」

「ひ、ぅんっ、あっあっ、あっん…!」

「…っ」


中に跡部の精液が注がれて、嬉しいはずなのに…

何で私の頭の中には侑士しか出て来ないんだろう。





20110909




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