あーあ、またやっちゃった。 まあ好きでしてるからいいんだけどね、私は。ただ後からこいつの彼女とかファンクラブから色々言われるのは面倒くさい。 「ん…、名前もう行くの?」 「当たり前でしょ。こんなとこ誰かに見られたら面倒だし」 「そん時は俺が守ってやるって」 「何言ってんの、寝言は寝てから言え馬鹿」 「はは、相変わらず口悪ぃな」 軽く頬っぺたにキスをされて私はさっさと部室を出た。いつも思うけど、部外者の私がしょっちゅう来たりして大丈夫なんだろうか。そのうち真田辺りに「たるんどる!」とか言われて出禁にされたりして。笑える。 丸井ブン太と私がこういう関係になったのは3年になって同じクラスになったのがきっかけだった。体が惹かれあった…とでも言うべきかな。二人きりになった教室で気付いたらキスしてて、気付いたらセックスしてた。 丸井はよく女の子を隣にたくさん侍らせている。私もたくさん居る女の中の一人なんだろう。でもそれを悲しいとも嫌だとも思わない。だって体以外の事は興味がないから。恋だとか嫉妬だとか、そんなのは面倒なだけ。 「苗字、今日部活休みになったから家来いよー!」 「は?朝シたばっかでしょ何で放課後まで…」 「俺の性欲は止まるところを知らねーぜぃ♪」 「アホか。さっき来たファンクラブのブスとでもヤってろ」 「ブスじゃ勃つモンも勃たねーんだよ!」 「じゃあお弁当作ってきたミス立海とヤってれば」 「あいつより苗字のが絶対可愛いっつーの。なのにミス立海とかちゃんちゃらおかしーぜぃ」 「…はいはい」 要は、今は私としかヤりたくないって事ねはいはい。明日になったらまた別の女とヤってるくせに。本当男って分からない。 丸井の強引な押しにこれ以上抵抗するのも面倒だったから仕方なく丸井の家について行った。…うわ、意外と立派な家じゃん。 「あんた凄いトコ住んでんのね」 「そーか?別に普通だろぃ」 これが普通だったら私の家は何だって言うんだ。そんな会話も面倒だったからただ促されるままに丸井の家に入って、丸井の部屋へ行く。どうやら両親は仕事で帰ってくるのが遅いらしい。 「なー、風呂入ろうぜ、風呂!」 「はあ?何が楽しくてあんたと一緒に風呂入らなきゃいけないのよ」 「せっかく家来たんだからいつもと違う事しよーぜぃ!」 「嫌だ。風呂くらい一人で………………って、ちょっと。」 丸井は私の体をひょい、と持ち上げて風呂場へと運ぶ。何これ所謂お姫様抱っこじゃん。こんな事された事なんてないから顔から火が出そうなくらい恥ずかしい。 「ぷ。顔真っ赤」 「うるさいデブ。」 「お前、デブって……ほら、着いたぜ」 「わっ」 いきなり脱衣所で落とされた。痛い。こいつ馬鹿じゃないのと思いながら立ち上がったら、丸井はもう早速服を脱いでいた。 羞恥心のカケラも無いのかこのアホは。でも生憎私もそんなものは持ち合わせていないからするすると服を脱いであっという間にお互い全裸になった。丸井が私の体をじっと見る。 「やっぱりお前の体が一番綺麗」 「はいはいわかったわかった」 他の女どもにも呟いてる台詞なんだろう。別にこういう事を言われても嬉しくもなんともない。なのに丸井はこういう事を毎回言ってくる。丸井には挨拶並に習慣づいてるものなんだろう。丸井を好きな女の子がこれを言われたら恐らくイチコロだから。 シャワーを浴びて湯舟に浸かる。何この入浴剤ちょっといい匂い。柚子かな。私柚子の匂い大好きなんだよね。 「もっとこっち来いよ」 「はいはい。うわ、もう勃ってる」 「苗字の裸見たら勃った。責任取れよぃ」 まったくこいつは…。こうなると丸井は止まらないから諦めて私からキスをした。ちゅ、と音を立てながら半開きになった丸井の口の中に舌を入れて絡めるとくちゅくちゅと浴室内に音が響き渡った。丸井はそれに興奮したのか私の胸をぐにぐにと揉んで、勃ちきったペニスを私のアソコに擦り付けてきた。 「ん…、ちょっと変態、もう入れる気?」 「いや、まだ我慢する。入れる前に苗字イかせてやるよぃ」 「あ、ちょっ…!」 丸井の指が2本中に入ってきた。いきなり2本も入れられたら痛いっつーの。そんなのお構いなしに中を掻き回される。 「ん、ん…、ああっ」 「かわいー。この溢れてくんのお湯じゃなくて苗字のまん汁だよな?」 「あっ…、お湯が、入って…っ」 「すっげー音。興奮してきた」 より一層激しくなる指の動きに体が反応してビクビクと揺れる。私はどうやらイキやすい体質らしい。丸井の指だけで何十回と絶頂を迎えたのも事実。 いつの間にかクリトリスまで刺激されて、もう普通にしていられなくなった。丸井の首にしがみついて襲って来る快楽の波にひたすら耐えた。 「ふ、あ…っ、や、ああ」 「ヤじゃねーだろぃ?ほら、またイけよ…っ」 「やああ、い、っちゃ…、イくっ…っ!」 「ほんとかわいー。お前。」 ぐったりしている私を丸井が突然持ち上げた。うわ、またお姫様抱っこ。抵抗する気力すらないからそのまま丸井に身を預けて丸井の部屋に連れて来られた。廊下とかビチャビチャになってるけど、大丈夫なのかな。 丸井は私をベッドへ下ろすと勃ち上がったペニスをいきなり入れてきた。………悔しいけど気持ちいい。丸井のは意外と大きくて、私の中の良いところばかりを突いてくる。 「はあ、あんっ…、あ、あああっ」 「さっき潮吹いたんじゃねーの?まんこグチョグチョ過ぎじゃね?」 「う、るさいっ…、あ、んんっ」 「やっぱ、苗字のまんこが一番最高…っ」 「皆、にも…、言ってるくせに…!」 「こんな事言ってねー、よっ」 更に激しく突いてくる丸井。パンパンという音が部屋中に響き渡って次第にくちゅくちゅと結合部から水音まで聴こえてきた。なんだかんだ濡らしまくってる私もまんざらではない。 「あー…、も、イク、」 「あぁ、ん、はぁ、ああぁっ」 「苗字、俺の首に手回して…っ」 「ん…っ」 丸井は密着してエッチするのが好きらしい。こんな風に抱き合いながらするのもいつもの事。本当はこんな恋人同士みたいなセックスは好きじゃないんだけど、丸井がこれだけはしないと後でうるさいから。 「は…、名前、すき、すき…っ」 「え…、?あっ、い、あぁっ」 「あ、イク、イク、名前…!」 あれ、まさか中に出されてる…?ピル飲んでるから大丈夫だけど用心深い丸井が中に出したのは初めてだった。お風呂効果なのか家効果なのかは分からないけど、興奮要素がいっぱいあったのかしらね。今日は。 とりあえずイキすぎて体がダルかったから、そのまま眠りについた――――。 「この、どあほ。ばか。ブタ女。」 丸井が寝てる私の体を拭いて布団をかけてくれたなんて事はもちろん知らない。 「お前が一番ってこんなに言ってんのに、何で気付かないんだよぃ…」 丸井がこんな事を言ってたのだって、勿論、知らない。 20110406 ←→ |