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マゾ子(仮)があの後に連れてこられたのは、見るからに【取調室】って感じの所だった。
…というより、取調室だった。



「てめェ、何隠してやがる」


「うーん…、何でそうなるん?」


「昨日、俺を見て何しようとした」



マゾ子(仮)は、カツ丼をガツガツ食べていた。「あ、おかわり」と山崎に3杯目を頼む。



「あーカツ丼うまっ!!…で、なんだっけ?…あぁ、昨日ね」


「食う手を止めねーか!!」


「えー」


「えー、じゃねぇ!!」


「土方も欲しいなら、もっと早く言えばいいのにー。ジミー、土方に1杯追加でー」


「違ぇええ!!」



土方はドスン、と椅子に座ると煙草に火をつけた。程無く山崎が「お待たせしましたぁ」と、某牛丼屋の店員如くカツ丼を土方の前に置いた。瞬間、ガスっと山崎の顔はカツ丼に埋められた。



「俺の名前を言った後、臨戦態勢をとっただろ」


「人は誰でも後ろめたい事の1つや2つあるもんだよ?例えば、食い逃げしたり、スピード違反しちゃったり、ねえ?あ、私はしてないけどね!!」


「よーし、逮捕だ」


「現行犯じゃないから逮捕はらめぇええああ!!」



ガチャリ、と取調室のドアが開いて沖田が入ってきた。

涙目で、上目遣いのマゾ子(仮)の腕を掴む土方。しかもマゾ子(仮)と土方の片手首には既に手錠がジャラリと。



「……」



ニヤリ(沖田が笑った)

カシャッ(写メる音)

ガチャリ(ドア閉める音)



「おぃいいい!!総悟ぉおおお!!」





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