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前略 雛ちゃんへ

久々の地球は空気がさぞ美味しいかと思います。
聞いた話だと地球では今、脳外科医が天人の来る前の日本にタイムスリップするっていうドラマが大ヒットのようですね。何でも、坂本龍馬が出てくるようで。大河には間に合わなかったけど、そのドラマには間に合うように、また地球に遊びに行こうと思ってます。
そういえば、金時も雛ちゃんに会いたがってました。
では、新しい仕事も頑張ってください。

坂本辰馬より


P.S.
真選組にいるらしいけど住所わからなかったから荷物は先に金時の家に送っておきました。

P.S.のP.S.
調べたら住所がわかったので、この手紙は真選組に送っておきました(笑)



…………………



「ぁんのっ毛玉がぁあっ!!(笑)って何?(笑)って何笑ってんのアイツ。絶対ただ楽しんでるだけじゃねーかァアア!!」



パーンっと畳に手紙を叩きつける雛。手紙を持ってきた山崎はビクゥッと肩を震わせた。


「つか何年前ェエエエ!?脳外科医のドラマ遅くない?既に間に合ってねぇよ!!宇宙にいるからアイツだけ時間の流れ違うの?マジ死んでくんないかな!?出来るだけ最大限に苦しみながら死んでくんないかな!!あの国宝級の毛玉馬鹿」


「まあまあ雛ちゃん落ち着いて」


「これが落ち着いてられるか国宝級のド地味が」



くわっと顔の影を強くしてドスのきいた声で言われた山崎は失禁しそうになったと言います。



「…………てゆーかジミー、金時って誰」


「え、?」



「大変だ。知らない人に荷物か届いちゃうよ」





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