30/32 「うぐ…目が腫れてる。」

「そりゃあんだけ泣いてりゃな…。」


昨日、屋敷に着いたのは12時過ぎで、緋彗が泣き止んだのはその30分後。寝不足と泣いたせいで目が腫れていた。


「メシは?」

「食う。」

「じゃあさっさと冷やせ。」

「ん。」


氷を当てると発熱していた瞼が冷えていくのがわかった。


「ユーくん、ありがと。」

「それは聞き飽きた。」

「ごめん…いきなり泣き付いて。ホントに…。」

「迷惑じゃねェし、たまにはいいと思うがな。スッキリしただろ?」

「うん、ユーくんが話し聞いてくれたからね!」


そう言ってニッコリ笑ってくる緋彗に、オレは顔を赤くしたから顔を背けた。


「メシ行くぜ?」

「僕も!」


オレがいて隣にはいつも緋彗がいるようになった。


それが当たり前になっていった。


デイシャと緋彗が師匠の眼鏡をわざと割って


綱吉と京子に怒られるのをオレとマリが呆れたように見る。


それが当たり前になってきた。





でもそれが1ヶ月後、ついに終わった。 page:
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