「Σはぅっ!」
雷が鳴ってしゃがみ込む緋彗。何回目なんだ?
「…そんなに雷が嫌いなのかよ?」
「怖くないから!へ、平気なんだからな!」
「じゃあ先行くぞ。」
「らめぇっ!」
ぱしっと袖を掴まれる。らめってなんだ…。
「こんな危険度の高い場所に置いてくの!?そんなに非情な人だったの!!?」
「うるせェよ。危険度が高いのは外だろ。ほら、早く着替えねェと風邪引く。」
傍によって立ち上がらせる。自分で言うのもアレだが、こんなにいい奴だったか?
緋彗はひしっとオレの腕を掴んだ。
「さ、先行ったらマジ泣くから!殴るから!!」
「もう泣いてるじゃねェか。」
「…
心の汗。」
涙を堪えてる緋彗が少し可愛いと思ったのはここだけの話。 ←→ page: