空の境界線 | ナノ


「バーン。お前にとって空は何色だ?」

「ああ…?んなもん決まってんだろ、赤だよ赤。夕焼けの燃えるみてえな太陽の色だ。」

「そうか…。やはり、私とお前は違う人間なのだな…。」

「…?ったりめえだろ。って…おい、お前…何泣いてんだ?」

「私は今、泣いているのか…。…、そんなにも、今、かなしいんだな。」

「…はあ。とりあえず拭けよ…。んだよ、またなんか変なこと考えてんのか?」

「いや…。お前との隔たりを思い知らされた。ただ、それだけだ。」


(私にとって空は、夜明け前の蒼だから。)