「半田さあ、ボクのこと好き?」 突然の質問に、ずるずる啜っていたコーラが盛大に逆流した。とっさの努力により辺りがコーラまみれになることは防がれたが、代わりに半田の身体の中がコーラだらけになってしまった。 鼻はキンキンするし、器官に入った炭酸がしゅわしゅわ・げほげほ。うっすら浮かぶ涙だって、もしかしたらコーラかもしれない。 「…なにしてんの。」 そんな緊急事態にもマックスは冷ややかな態度で応じた。 理不尽だ…そう思いながら、半田はなんとか体勢を整えた。 「いま、なんて?」 「だからあ、ボクのこと、好き?」 「どうしたんだよ急に。……好きだよ、そりゃあ、まあ、つ、付き合ってるんだし…。」 「だよね。うん、ボクも好きだよ、ボクのこと。」 にっこりと、今まで見たことのないような満足げな笑顔を浮かべるマックス。 半田の目頭がツンとするのはきっとコーラのせいだろう。 |