喧嘩するほど仲がいい | ナノ



「辺見さあん、ホントちょっとだけでいいんでそのかわいそうなデコにちゅーさせてくれません?」

「はあ?いいわけねえだろ。てめえは地面とでもちゅーしてろっつの。あとかわいそうなのはその眉毛だこの麿眉ヤロー。」

「うわ出た…。ほんと先輩って性格悪ぅ…。」

「性格わりーのはお前なんだよ後輩のくせによお。てめえは黙って俺の言うこと聞いてりゃいいんだっつの。」

「その俺様思考人生先行き不安っスねー、まじで。そんなんでよく恋人居ますね。」

「…きもちわりぃ。サムいこと言ってんじゃねえよ。」

「あっ、なんですかあ?照れてるんですかそれ。やっぱりそのかわいそうなデコにちゅーしてあげてもいいですよ。」

「調子に乗りやがって…誰も頼んでねえんだよ。」

「あーあ、照れちゃって。かわいくないコイビトを持つと大変だなあ。」

「お前マジで黙れ。」

「ちゅーさせてくれたら黙ります。」

「ほんっと、性格わりいのはどっちだよ。」