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シュラが来た、ということは、あの悪魔の正体が分かったのか…もしくは…完全に消すかだろう。
きっと上は、これ以上の“新たな脅威”を望んではいないから。それが、巡り巡って自分達の首を締めているとは気付かずに。
「なまえ、前行くぞ、前」
「ちょっ、何を…!」
「うるせーな、何の眷属かも、致死節もわかんねぇんだ。さっさと片付けに行くだけだろ?それに…」
ああ、やはり、上の決定は“黙殺”か…きっと秘密裏には調べるだろうが。
シュラの言葉にそう考えていると、ニヤニヤしながらシュラに、肩に手を置かれた。
「なまえだってそろそろ騎士(ナイト)の称号(マイスター)、欲しいだろ?」
『!そう、だけど…まだ、』
「何弱腰になってんだよ!お前の努力は知ってる…後は実戦に使うだけだろ?サポートは任せて、思いっきり突っ込め!」
『シュラ…ありがとう!』
「な!?なまえさん!」
「メガネはサポートに集中してろ」
ギャーギャー文句やら制止の言葉やらを言う雪男をスルーして、拳銃…太陽(ソール)と月(マーニ)をしまう。
シュラとアイコンタクトを取って並び立つ。
シュラは胸元の刺青に…私は、マフラーより下に垂れている、紅い十字架に銀色の星があしらわれたネックレスに手をかざして詠唱する。
「…“八つ姫を喰らう蛇を断つ”」
『…“顕現せよ、《綺羅星》”』
剣を出現させると同時に、シュラは駆け出す。
「ほら…よっ…」
たった一太刀だというのに、何体もの悪魔が消える。
その太刀捌きに遅れを取るまいと、シュラに続く。
「霧隠流魔剣技…」
『天に煌めく六の輝き…』
「蛇牙(ダボウ)!」
『六連星(むつらぼし)!』
二つの技の斬撃により、大きい悪魔への道筋のように、小さい奴らが一気に滅される。
「今だなまえ!」
シュラの掛け声に、その道を迷うことなく走る。
捉えた!
完全に剣技のリーチに入った。
大きい技を一つお見舞いしてあげようと、構え、力強く踏み込んだ瞬間……
『え、何…』
突如目の前に現れた、扉。
それはまるで、真っ暗闇への入り口へと誘われるかのように開いていて。
「っ、なまえさん!」
雪男の声を最後に、私は扉の中へと落ちていった……
→next…?
ーーーーーーー
D灰のどっかに飛びます。
何処がいいかな…←
完全なる捏造オリジナルだけれど……青エクだと京都編の前だろうな。
2015.2.11
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[mokuji]
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