何事も真面目




放課後の教室に、第七班が集合していた。というのも、ただ今週の掃除当番が教室に割り振られただけなのだが。






「めんどいってばよ…」





箒に両手を重ねて、さらにその上に顎を乗せて言うナルト。だらけて体重を箒にかけているため、箒の先が残念なほどに曲がっている。





「サボるな。真面目にやれ」

「ナルト、後は机を移動させるのと、ゴミ捨てだけだよ」





うだうだ文句を言うナルトを叱咤するサスケ。

黒板消しをクリーナーにかけ終えたサイがそう言うも、でもなー…と未だに口を尖らせるナルトであった。が、しかし…





「そうよ、あと少しなんだから、頑張ってやるわよナルト!」

「っ、よっしゃー!」





…単純

サクラの一言でキビキビと動き始めるナルトに、ただその2文字が浮かぶサスケとサイであった。



うぉらぁあー!と叫びながらナルトが机を持ち上げ、移動しようとした瞬間、机から1冊のノートが落ちる。


それをサイが拾うと、あろうことか、声に出して読み始めた。





「○月○日、しゃがんだり、かがんだりするサクラちゃんの下着が見えそう。色は多分桃色。オレだけでなくサスケも見たと思う。なのに怒られたのはオレだけ。○月×日、球技大会練習中のサクラちゃんの腹チラ…ってか、ヘソチラがエロい。○月□日、今日のサクラちゃんは…「ぅおあ!!」





奇声を発してナルトは、サイからそのノートを奪取すると、そのまま廊下へと逃走。

羞恥からか、顔を赤く染めていたサクラだったが、ハッと我に返るとナルトの後を追った。

ナルトの行動に、瞬時に全てを悟ったのだ。




「ちょっと、ナルトそれ捨てて!なんて恥ずかしいことを…今すぐ止まりなさい!!」

「…っ、む、無理ですごめんなさいってば…!」




何事も真面目

このノートと一緒にオレを抹殺しようとするくらい…

(……ゴミ捨て行こうか、サスケくん)
(……ッチ)
End
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お題「菜の花」の連載、やっっっっっと、完結です!

構成は早い段階で出来てたのに…何でかな←

楽しんで頂けたなら、幸いです★

2015.1.24

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