出口どっち?




※学パロ





昼休み。今日はレビィちゃんが部活のミーティングのため、一人でお昼を食堂で過ごすはずだった。

そう…そのはずだったのに。


俯く顔はそのままに、ルーシィは箸を止めて、チラリと左右を見る。

右の椅子にはグレイ、左にはロキ。



……なんであたしを挟む?

前とか空いてるじゃない…





「ルーシィ?箸止まってるぞ」

「ホントだ。僕が食べさせてあげようか?」

「はぁ?何言ってんだロキ。それならオレがやる。お前はするな」

「何でグレイに指図されなきゃいけないのかな?」





あたしを挟んで言い合いを始めた二人。
煩い…ナツとグレイの言い合いも煩いけど、この二人も意外といい勝負してるわ…

先ほどから食堂であたし達のいる一角をチラチラ見ながら過ぎ去る生徒に、顔から火が出る思いでいっぱいになる。

…見てないで、誰か助けなさいよ!


周囲からの視線に耐え切れなくなったあたしは、お弁当をサッとまとめると、この場から立ち去ろうとした。



が…




「「何処行くんだよ?/の?」」





ガシッと両手首を掴まれると、そのまま引き戻される。





「ここじゃない何処か」

「何でだよ?」

「ここでもいいんじゃない?」

「っ、あんた達が煩いからでしょ!?」





お互い、お前のせいで怒られたと言い合ってるけど、あんた達のせいだから!


ため息をつくと、二人は、何かいい案を思い付いたかのような清々しい顔であたしを見る。
嫌な予感しかしない…





「オレと屋上行こうぜ」

「僕と中庭に行こう?」





スッとあたしの前に出された二つの手。

何処ぞの御伽の国の王子様のような振る舞いについドキッとしまうものの、頭上で再び始まった口論のおかげで、そんなトキメキは一瞬にして消え失せた。



いやもうホント…



出口どっち?
(助けてレビィちゃん…)

End
ーーーーーーー

サスケ、サイでもやったネタを、今度はグレイとロキにしてもらいました(笑)
サクラはデートのお誘い。ルーシィはお昼のお誘い。

サクラの時はいのが助けてくれたけど…あわれルーシィ…←

2014.05.06


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