妹に欲しいな
※学パロ
「グレイ先輩!」
「ん?お前か…」
凛とした声が呼んだのは、あたしの密かな想い人。さっきまで楽しそうに馬鹿騒ぎをしていた男子の集団から抜け出すと、廊下で待つ、可愛い女の子の元へ行ってしまった。
「ルーちゃん、グレイ見過ぎ…」
「っ、そんなこと、ないよ!?」
レビィちゃんから視線をそらし、お弁当に向き直る。
もちろん、そんなあたしをレビィちゃんがニマニマしながら見つめていたなんて、知らない。
「確かあの子、グレイと同じ委員会で知り合ったんだっけ?ちょくちょく来るよね」
「うん、そうだね…」
あの子はレビィちゃんの言う通り、今年初めの委員会で新しく入った後輩ちゃん。
「ルーシィちゃん、元気出して!大丈夫、旦那は捕られないって!」
「ちょ、だ、旦那って…!!」
レビィちゃんの発言に、思いっ切り咳き込む。慌てたレビィちゃんがくれたお茶をゆっくり飲む。
まだ軽く噎せっていると、なんだか突き刺すような視線を感じた。そっとそちに目を向けると、パチっと後輩ちゃんと目があったと思ったのも束の間、一瞬にして目を逸らされた。
「…今あたし睨まれた?」
「え?」
「何でもない…もう大丈夫だよ」
フワッと焼けた玉子焼きを口に運ぼうとしていた手は、レビィちゃんの一言でピタリと止まる。
「気になるなら、グレイに直接聞いてみようよ」
「え、」
いやいや、何言ってるの?
と、反論しようと口を開いた。
「オレに何を聞くって?」
「ええっ!?」
その口から出たのは、叫び声に近いものでした。
あわあわと焦っていると、レビィちゃんがあたしにウィンクしてきた。
変なことは言わないで…!!
「今ね、家族設定について話してたの!グレイだったら、さっきのあの子、どの役にする?」
「あいつを?まあ、強いて言うなら……」
妹に欲しいな
(い、妹…(ホッ))
(ルーシィは嫁な)
(!!)
End
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嫉妬ルーシィ、萌ゆる…!
2013.11.26
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