メインディッシュ





※『涙は女の子の必殺技』続編…?
※現パロ





「飯でも食いに行くか」





久しぶりの休日。

のんびりとした午前に、今日は一日中こんな感じかしら…なんて思っていたあたしに、突然掛けられた声。


あまりにも唐突で、驚いて固まったあたし。なんとか顔を向けると、どーする?なんてニヤニヤしながら聞いてくるグレイ。





「い、行く!」

「よし。駅前に雰囲気の良いとこ見つけたんだ」




嬉しそうに言うグレイにつられて、あたしもついつい笑ってしまう。




「ほらっ、早く支度しろよ」

「ふふ、はーい!」




それに気付いて、頬を赤くしながらぶっきらぼうに抗議してくる姿も、やっぱり可愛くて。

あたしは暫く笑っていた。




***





「どうだ? 美味かったか?」

「とってもね!」

「そりゃ良かった」





連れて行かれたのは、オシャレなレストランだった。

外装だけだと、一人で入るには少々勇気が必要な雰囲気だったが、思っていたよりもお手頃な価格。そして抜群の味。


お手頃ランチが売りらしく、頼んだオムライスは、当然、あたしが作るよりも美味しくて。


中のチーズの溶け具合が、最高だった。ケチャップライスのトマトの酸味が少し強いのは、チーズの甘さとのマッチを考えてのことなのかしら…と咀嚼と思考が同時進行していた。




「……あたし、考えながら食べてたから…変な顔してなかった?」




変な顔はいつもだろ、なんて言われたら凹むなぁ…なんて。

ふと過ぎった言葉に苦笑いしつつも、気になっていたので仕方ない。

外食も嬉しいけど、変な表情晒してたと思うと、ね。




「んなことねーよ。すげー可愛かった




料理より、目の前にいるルーシィの方を食べたくて仕方なくなるくらいにな」

「なっ!」





耳打ちされたせいで、ケチャップライスよりも真っ赤になったあたしは、お昼よりも変な顔をしたことだろう。




メインディッシュ


(機嫌直せよ)
(無理!)
(…ケーキ買ってから帰ろうぜ?)
(……仕方ないなぁ)

End
ーーーーーーー
なんかグダグダ…?
2016.3.16

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