バチン。
「ひぎぃっ」
 バチッ。
「いっぐぐ」
「痛い?」
「ひ、い、痛い……」
 ハアハアと荒い息で立っているのも辛そう。天井から腕を吊って、膝はぷるぷると震えて。
 胸には今しがた空けたピアスで、赤と緑の飾りをそれぞれ。
「ここに星の飾りを付けたいんだけど」
「む、むり、むり、しん、じゃ」
 萎えた性器の先端に指を這わせると、引きつった顔で死にそうな声で、無理だと何回も口にする。
 せっかく特大のニードルを用意したけれど、そこまで言うなら仕方ない。
「じゃあ皮のとこだけでいいから」
「は、あ、あ、あ……っ」
 余った皮を摘んで、そこにニードルをあてがう。裏側だから、オナニーが捗るかな。
「ま、っっ」
 じょろろ、恐怖で縮み上がった性器からはしたなくもおもらしをする。手もニードルも小便まみれになってしまった。
「そんなに怖かった?」
「ふ、ああ、あ」
 一度出始めると止まらない。黄色い液体の出口を指で塞ぎながら、亀頭をじっとり撫でてあげると気持ちよさそうに喘ぐ。
「かわいいんだから」
 ようやく止まってから、手に着いた小便を舐めさせるために彼の口に指を差し出す。嫌そうに顔をしかめるから、顎に手を添えて親指を唇で撫でた。
 小便で濡れた唇。そこに唇を重ねて、指も交えてキスをする。
「ん……っは、あ、あ、」
「まだここしか飾り付け出来てない」
 胸の赤と緑の玉を指でつつくと痛みと、少しの快楽が混ざった声を上げる。
 玉は少し重いから、乳首は引っ張られて少しだけ伸びている。空けたばかりの穴が傷付いてぐじぐじになっていた。
「じゃあチンコに穴空けるのは今度にして、今空いてる穴を埋める方向にしようか」
「上手いこと言えてないぞ……」
 少し余裕を取り戻したみたい。そんな元気無くなるくらい、ぐちゃぐちゃにしてあげよう。
 性具棚からお目当てのそれを取り出して、手の中で感じを確かめる。長いソレに、ごくりと息を呑むのをほくそ笑む。
「この星、かわいいだろ」
 マドラーの持ち手に星を付けたような尿道バイブ。先端は玉が連なる形で、尚且つ中は空洞になっている。
 それにローションを塗りたくり、萎えたままの性器の先端にあてがう。
 怯えて息をするのも忘れたみたいに見入っている。その姿を見つめていると、ハッと顔を上げて、縋るような目をした。
「入れ、たよ」
「ヒッッ」
 前置きなしに一気に押し込む。仰け反って晒された喉は噛み付きたくなる。舌舐めずりで我慢して、尿道バイブをさらにグイグイと押し込んだ。
「中にカテーテル通せるんだ。だから、かなり太めだろ」
 ギチギチに拡げられた尿道がなんとも痛々しい。見ていると自分の性器までジンとしてくる。
 けれど構っている余裕はないから、尿道バイブの持ち手部分からカテーテルを挿入した。
 尿道バイブ自体は前立腺を擦るあたりで止まっている。そこから先は、膀胱までカテーテルがいってくれる。
「痛い?」
「く、苦しい」
 今にも裂けそうなほど開いた尿道口を指でなぞると、腰を浅く揺らす。どうやら苦しくても気持ち良くはなれるらしい。
「それも全部、気持ちよくなるよ」
 カテーテルが膀胱まで達したくらいで、今度はカテーテルの先に薬のたっぷり詰まった注入器を差し込む。
 まがまがしい赤色をした、半ジェル状のそれ。ゆっくり時間をかけて、少しずつ繰り返し注いでいく。
「ふっ、うう、う、」
 苦しさと、薬の効果で腰をカクカクと振り始める。ぽっこり膨らんだ下腹部がかわいい。
「うああ、ああっ、あっっあ、あああ」
 赤い薬は強力な媚薬。それが膀胱いっぱいに詰まってるから、おしっこを出したいような感覚と射精したい感覚が一緒に起きている。でも勃起するとおしっこは出せないし、尿道バイブで射精も出来ない。
 身体の中からじわじわと欲求だけが高まっていくのは、さぞ苦しいだろう。顔を赤くしてよだれを垂らしながら、腰を突き上げるように振っている。その滑稽さったらない。
「本当はこっちにも入れてあげたかったんだけど」
 薄い手袋をはめてから、手に緑色の薬をたっぷり取って、ふっくらと実ったそれを優しく包み込む。
 手の中で優しく揉んであげると、キュッと引きあがった。
「ふがあっっひいいっいいいいいやああああ」
 緑の薬にはメントールが入っている。スーッとする刺激は度を越して、熱い熱いと喚きながら手から逃れようと暴れた。
「おああああああっひいいいんっっんっんっ」
 それでも玉を掴んでひねり潰すとビクンビクンと大きく震えた。出さないでイったらしい。
 下準備はそこまでで、性器の根元をふさふさの飾りのついたゴムで留め、性器にも紐を巻きつける。血が止まらないように緩めにしているが、何かが巻きついているだけで彼には刺激になった。
「ほら、ミニツリー」
 高く反った性器の、先端には星が、黄色の紐でデコレーションして、根元につけた緑のふさふさ飾りがアクセント。可愛らしいツリーだ。
「あとはどうしようか。今夜中に仕上げて、明日お披露目だからね?」
 アッアッと喘ぐ彼には聞こえていないだろう。

終わり
 

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