僕のクラスのAくんは、担任の先生と付き合っています。Aくんは今日、廊下に立たされていました。両手に水のいっぱい入ったバケツを持ち、乳首と性器にローターがガムテープで付けられています。正面からはよくわかりませんが、アナルにはバイブが入っているに違いありません。
 口にはタオルを咥え、今にもイきそうな虚ろな目で喘ぎ声をくぐもらせています。その様子はとても変態的でした。
 他の生徒は笑いながら記念撮影をしました。その時に胸や性器、アナルの玩具を触ったり、抜いたり、奥まで差し込んだり、そうして意地悪をしました。
 先生というものは大概卑怯者なので、他の生徒がAくんの事をいじめていたって見えないふりです。
 それですから、Aくんに対するいじめはどんどんエスカレートしていきました。アナルに嵌められたバイブでガツガツと前立腺を突き、乳首に付けられたローターは外して性器に括り、3つものローターで性器を刺激しました。そんな事されてイかないのは不感症な人くらいでしょう。
 呆気なくイってしまったAくん。いや、呆気なくと言っても、朝から廊下に立たされて今は昼休み。昼食も取らずに立ちっぱなし……否、勃ちっぱなしだったのですからたいそう頑張ったと思います。
 けれどもイってしまったんですから。その上、持っていたバケツを落としてしまい床は水浸し。立っていられないAくんはへたり込んで、深く突き刺さったバイブで喘ぎっぱなし。性器からは精液がだらだらと垂れて、それはもうはしたない様子でした。
「何しているんだ」
 その頃ようやく現れた先生。何しているんだ、なんて白々しいもいいところ。Aくんの立っている斜め上に二箇所、足元と正面に一箇所ずつにカメラを設置して録画しているくせに。つまりは四箇所からAくんの痴態を余すところなく見られると言うわけ。
 先生の登場に、Aくんをいじめていた生徒たちは散り散りに逃げ果せ、残すはAくんと先生だけ。Aくんはよだれ鼻水涙を垂れ流して先生に縋り付きます。
「せ、しぇんしぇっえ、ああああ」
 先生の匂いでイくなんて、Aくんは相当調教されているのが窺い知れます。腰を振って馬鹿になっているAくんの性器を、先生はつま先で踏みにじりました。Aくんは高い声を上げて尿を撒き散らします。それは痛いのでしょうけれど、上げている声は嬌声のそれにも思えます。
「立ちなさい。まだ授業は終わっていないのだから」
 先生はAくんの脇に手を差し入れ、Aくんを立たせようと引っ張りあげます。けれども、今のAくんの足腰は産まれたての子鹿よりもガクガクと震え、自立することなんてとても無理でした。先生が手を離すと即座に床に打ち付けられ、水と精液と尿の混ざった液体に全身を浸しました。
 もはやそれはそういうプレイなのでしょう。先生が引っ張り上げては床に打ち付けられ、憔悴したAくんはそれでもどこか嬉しそう。
 小水で憔悴したAくん……いえ、なんでもありません。
 いよいよ呆れた先生はAくんの髪を掴んで壁に押し付けます。数本引き抜かれた髪が痛いだろうに、痛みは既に彼にとっての快楽のようです。先生、調教凄すぎます。
「放課後まで、何があっても立っていなさい」
 先生はそういうと自分のしていたネクタイを外し、Aくんの首に通して、都合よく付けられた壁のフックに紐を括り付けます。なんて都合の良いことでしょう、高さはちょうどAくんがかろうじて立っていられる高さでした。
「出来損ないはいらないよ」
 先生は耳元で囁くと教室に戻って行ってしまいます。
 なんという事でしょう。一歩間違えば、Aくんは廊下で首を吊るのです。そんな事のないようにネクタイがフックに掛かる部分が緩めてあるとか、途中で先生が様子を見に来るとか、そんなことは決してないのでしょう。
 Aくんもそれがわかっているのか、壁に縋り付きながら必死で立っています。アナルに嵌められたバイブも、性器に括られた3つのローターもそのままに。ああ、Aくん今の格好、とても滑稽。まるで金玉が5つ付いてるみたい。面白いよ、ハラショー。
 Aくんだって死にたくはないのでしょう。そう思っていたのですが、どうやら違うようです。Aくんが恐れていたのは先生に見捨てられる事でした。
 そもそも、先生の呈した無理難題を失敗すれば死の危険だってあるのに。死ぬよりも恐ろしい事があるなんて。先生に見捨てられる事は死も同じなのでしょうか。
 そうして放課後まで生き延びたAくんは、先生に抱かれて保健室に消えていくのです。首に付けられた痕だってどこか嬉しそうに撫でています。
 最後に一つ、尋ねてみましょう。
「なぜそんな事をするのですか」

 二人は心底幸せそうに、温かい湯舟に浸かった幸福の底にいるように微笑み答えました。
「だって、これは愛だから」

終わり

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