「キャンディキャンディキャンディ〜〜キャンディキャンディキャンディ〜〜」
 街一番の資産家、O.ジャック氏は上機嫌で歌っている。夜も更けていたが、街の三割ほどを覆うジャック氏の本邸から離れ部屋へ至る道だったので誰も迷惑に思うこともない。
「さあさ、キャンディくん。新しい飴はどれほど出来ただろうか」
 キイ、ガチャン。重たい音をする扉を開け、中へ声をかけた。
 ログ作りの温かみがあるその小屋は、床に毛足の長い絨毯が敷かれていた。オレンジと黒、紫のビビッドカラーをしていたが、電球色に照らされ不思議と落ち着いた雰囲気に見えた。
 さらにその絨毯の上に横たわる、手足を拘束され、口にはコウモリ型のガムテープを貼られた青年の青白い肌がちょうど良いアクセントになっている。
「まあまあ溜まっているようだね。今年のハロウィンは盛り上げたいからね、君のキャンディが大活躍するだろう」
 ジャック氏は青年のそばにしゃがみ込んで、彼に話しかけた。話しかけられた方は聞こえているのかいないのか、虚な瞳をうろうろとさせていた。
「今回は五日分だったか、流石にキツそうだな」
「んう……」
 ジャック氏は青年の着る黒いスウェットの上から腹部を撫でる。厚手の布越しでもわかるほどぽっこりとしたお腹を少し触られただけで、青年は呻き声を上げた。
「さあキャンディ、良い子だからここにキャンディを出すんだよ」
 ジャック氏はそう言うと、浅く広いバスケットを傍に用意する。それから青年を抱き起こし、バスケットの上にお尻を突き出すような格好にさせた。
「少し痩せたようだね。やはり、一度に沢山作らせると身体に影響が出てしまうか」
 スウェットの下に手を差し込み、肋の浮いた身体を撫でる。彼を見つけた時にはもう少し肉付きが良かった気がするが、最近の彼はどうにも痩せていってしまう。
「まあ良い、今回の量がよかったらしばらくキャンディ作りは休みにしよう。さあ、どれくらい出来たかな?」
 ジャック氏は青年に話しかけながら、下のスウェットをずるりと下ろした。
 剥き出しにされた青年の下半身は下着を着けておらず、色白の尻と性器が晒された。
 彼の後孔と、垂れ下がる性器にはそれぞれに蓋がしてる。ジャック氏は青年の後ろの穴に手を伸ばし、栓をするソレの取手を握った。
 まるで大きな棒付きキャンディのようなそれは、青年の穴を拡げながら抜き取られる。穴から完全に解放された瞬間には、ぬぽっと音がしそうだった。
「んんっ……」
「久々だから出辛いかな? キャンディキャンディキャンディ、出てきておくれ」
「ふぅうっ」
 ジャック氏は栓を横に置き、青年の穴に両手の人差し指と中指を差し込んだ。ギュッ、と左右に開かせる。
「んふっ、うっ、んんっ、んっっ」
 縁をマッサージするようにジャック氏の指が動いた。それが効果あったのか、青年は上擦った声を上げる。
 随分と気持ち良さそうな熱のこもった喘ぎだ。残念ながら、ジャック氏の肩に顔を乗せる青年の表情を見ることは出来ないが。
「んんっん、んふっ、ふーっ、うううっ」
 ぬぷっ、とぽん。
 一つ目がバスケットに落とされる。そこからは堰を切ったようにぽろん、ぽろんと落ちていく。
「ふううっんっんんんっ」
 そこそこの大きさのキャンディが、内壁を擦りながら落ちていく。青年はその度に顔を真っ赤にして、気持ち良さそうに喘ぎながらキャンディを排出していった。
「んんっぐ、ふっ、ふううっんっく、うう」
 バスケットの底が埋まってきた頃、青年は一際苦しそうに声を上げた。
「おや、随分大きいのが出来たようだ」
 青年が必死にいきむそれは、中々の大きさに育ったらしい。青年の穴の縁がギリギリまで開かれてなお、出すのにかかりそうだった。
「ほら頑張れ頑張れ」
「んううっ」
 ぬぷっ。せっかく顔を出した特大のキャンディ。ジャック氏はそれをマジマジと見つめ、もう間も無く出し切るそのキャンディを指でそっと奥まで戻した。
「ああ、惜しいところだったね。でもきっともう少しだから自力でがんばりなさい」
 ジャック氏はそう優しくささやいたけれど、青年の耳には入らなかった。今押し戻されたキャンディに、前立腺を押し潰されて中イきしたからだ。
「ふふ、はしたないキャンディ。ハロウィンに間に合わなかったらお仕置きだ……」

終わり

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