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 椅子や床を濡らして存分に撒き散らし終わった頃、ようやく感じてきたらしい。尿道の奥をじりじり揺さぶられて、延々続く尿意のような感覚。性器全体が痺れて、痛みを快楽が勝る。
「あ……ああ……う……ああ」
「随分よさそうな声出すじゃないですか。ちんぽの穴抉られて、気持ち良くなっちゃいました?」
 萎えていた性器も緩く勃ち上がり、玩具はほとんど尿道に飲み込まれた。軽く中を拡げるように回すと、痛みと快楽で咽び泣いた。
「これ、俺は抜いてあげないんで」
「あぐぐっ」
 玩具で奥を擦り上げると声を上げた。古佐治は性器から手を離し、用意しておいた型で性器を包み、その隙間に石膏を流し込んだ。辛いだろうな。それを想像すると愉快でたまらない。
 二歹の口にハマる猿轡を外す。
 中が空洞のボール状の猿轡に溜まった唾液が唇から銀糸を引いた。
「あっ、あっ、ああ、っは、あ」
 二歹は喘ぎながら酸素を貪る。閉じられない口からも唾液が落ちて、胸元はべとべとになっているほどだ。古佐治は床に置いていたペットボトルを取り、二歹の口に当てがう。
「さっきみたいに小便して押し出すしかないですから。しっかり飲んでおいた方がいいですよ」
 イマイチ話を理解出来ないようだが、与えられた水を、零しながらごくごくと飲む。まるで動物のような姿に和んだ。
 500mlを飲み干したので、水を入れに行く際、玩具をしっかり押し込んで言う。
「まだ出したらダメですよ」
 念を押す必要もないのだけれど。それから2度、3度と水を繰り返し飲ませる。わざとゆっくり時間をかけたから、性器が完全に勃起しようとも、固まった石膏に抑圧されている。
「ああーーー……あーーー……」
「じゃああと500ml、飲んでくださいね」
「いらな……」
 嫌がって顔を背けるので、顎を掴んで上を向かせ、大きく口を開かせる。
「あーあがっんんっぐえっげほっああっあ」
 喉に直接流し込むよう垂らすと、咽せて鼻から口から水を零した。呼吸が整うのを待ってまた水を流し込む。
「最後のには利尿剤入れてあげたんで、すぐ尿意催しますよ」
 古佐治は、二歹が何か言う前に猿轡を付け直した。

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