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何もかもをそのままで、二歹を床に転がしていた事に気付いたのは6時間もしてからだった。シャワーを浴び、睡眠も取ってスッキリした古佐治とは対照的に、床で惨めに汚物を撒き散らし、緊張で寝たり起きたりを繰り返した二歹。奥に入ってしまったローターが汚物に混ざって床に転がっていた。
手を拘束する養成テープを外し、部屋を後にする。もともとデスクトップパソコンを使う以外に使用していない部屋だ。あまりの臭さに早々に部屋から出てきた。消臭剤でも買ってこないといけないかもしれない。
この連休は家でごろごろしている目算だったのに、連休の始まりからイレギュラーの連続だった。今もこうして、外に出てしまっている。
家に帰ったらいなくなってればいい。そう思うのに、もしまだいたら次は何をしようか、無意識の内に考えていた。
二歹が何を考えているのかよくわからないが、そんな事を考える必要もない。いるなら、それだけのことだ。古佐治はおもちゃを与えられた子供のような気分だった。
気を使わないことがこんなにも楽だとは。
自分から手放すつもりは、毛頭なかった。
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