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 出来上がった動画を見て満足する。当の本人はいまだ椅子の上で快感に喘いでいた。適当に放り投げたリモコンを誤って踏み潰してしまったから、電池が切れるまではあのままだろう。
 排出するにも、身体の力がコントロール出来ないのか締め付けてしまって快感が強まっているらしい。猿轡でくぐもった声が、生放送で聞いた弟のそれとよく似てるから、BGMとしては悪くない。
 完成した動画を自分の手元で腐らせるのはなんとなく惜しくて、ネットに上げた。巡り巡っていつか三月が見たら、どんな顔をするだろうか。
 古佐治はパソコンを終了させ、二歹を振り返る。前立腺をひたすら責められて性器を緩く勃起させていた。膀胱に尿が溜まるたびに漏らしていたのだろう、床の水溜りは広がっている。
 古佐治は、二歹の腕の拘束を一度外し、背中側で束ねて拘束し直す。足の拘束を外して、床に引きずり降ろした。
「んんっんっんんっ」
 水浸しの床にうつ伏せになって、快感に悶えている。尻を踏むと、床に性器が押し付けられてそれが気持ちいいらしい。淫らに腰を振り、果てようと必死な姿が虫のようで笑えた。
 でも違う、そんなの、見たくない。違う、違う、違う。
 二歹の肩を掴んで、椅子に上半身を預けさせる。突き出された尻を鷲掴み、躊躇なく一気にねじ込む。
「ううううっぐうう」
 軽くローションをかけたものの、潤いは足りない。ずりずりと力任せに腸壁を引きずられるのはとても快感には程遠い。
 前立腺を責めていたローターも奥まで入ってしまった。それが怖いのか、二歹の穴は痛いほど締め付ける。
 肩を掴んで仰け反らせると、より深くまで性器が貫く。上を向いているため口に溜まった唾液が気管に入り、二歹がむせるたびに身体が強張るのを楽しんだ。
 性交を模した暴力行為に、二歹の性器は萎えていった。

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