子育て奮闘記~父親編A~
AM10:00 ミルク
「うわっ!あっちい!」
「サスケ?!どうした!!」
「サクラが毎日してること真似しただけだ」
どうやらミルクを冷まさず手首に垂らして温度を確かめたらしい
「サスケ、これをサラダに飲ませなくて良かったな」
「あ、あぁ。気をつける」
バツの悪そうなサスケ
「安心しろ、初めからできるやつなんていない。オレが教えてやる」
ミルクをある程度冷まし手首の内側で温度を確認するサスケ
「これでよし、やり方は覚えたか?」
「あぁ、サクラは毎日これを何度も」
「そうだな、母親ってのは大変だ」
AM10:30 オムツ交換
「兄さん、どうすればいいんだ」
「サスケまさかオムツも替えたことないなのか」
「ある、だが大の方は初めてだ」
「普通にすればいいだろ。ほら、早くしないとサラダが飽きてきたぞ。よしイチカ、スッキリしたな」
「・・・兄さん。頼むから手伝ってくれ」
はぁ、サスケ……
AM11:00 お散歩
てくてく てててて
「おいイチカ、走ったらコケるぞ」
どてっ むく ててて
「ほら、大丈夫かっ?て……大丈夫そうだな」
「よし、サラダも歩く練習するか」
そう言ってサラダを地面に下ろすサスケだが
「ふ、えぁーん!えぁーーん!!」
「?!」
突然泣き出したサラダにどうしたらいいかわからずあたふたするサスケ
「サスケ、抱っこしてやれ」
「あ、あぁ」
イタチの言う通り抱っこするとスッと泣き止むサラダ
「すごいな兄さん、何でわかったんだ」
「サラダはまだ歩くのは早いだろう、最近つかまり立ちし始めようだからな」
「あぁ、確かにそうだ」
「それに見ろ、抱っこされて嬉しそうだぞ」
きゃ きゃっと笑うサラダを見て口元が緩むサスケ
きっと本人は気づいていないだろうがな
AM12:00 昼食
「イチカ、あーん」
パクッ モグ モグ
「おりこうさんだなーイチカ」
「まんまー」
よし、オレも
「サラダ、あーんしてみろ。あーん」
「・・・(プイッ)」
「・・・・。」「ほら!お野菜だぞ」
「やっ!」
ーぺちっ
ほうれん草の離乳食をサスケの手ごと叩くサラダ
「・・・・。」
頑張れサスケ
PM1:00 絵本タイム
絵本を見るイタチパパとイチカちゃん
「ほらイチカ、わんわんだわんわん」
「わん わん」
「上手だ、これはにゃんにゃん」
「にゃん」
「よし、流石オレの子だ」
「兄さん、それ言いたかっただけだろ」
PM2:00 いたずら
「あ、こら!イチカ!サラダ!」
部屋中には引っ張り出されたティッシュと空箱が二つ
「……やるな」
「サスケ、感心してる場合か。しかしやられたな……」
せっせとティッシュを片付けるパパ二人をよそにコタツに手をつき立ち上がるサラダ
何かに手を伸ばしたかと思うと
ーゴトッ
「あーー!!兄さん!お茶が溢れてるぞ!」
「なに?!ティッシュはどこだ!」
「さっきなくなったばかりだろ!」
「しまった、またやられた」
ーキュッ キュッ
「ん?なんの音だ」
ーキュ〜〜ウ キュッ
「あ!こらイチカ!」
そこにはマジックを持って床、壁、自分の体をキャンパスにしたイチカが
「やるな……」
「とりあえずオレはイチカを風呂に入れてくる。サスケ床と壁は頼んだぞ」
「あぁ、わかった」
・
・
・
「はぁ〜、やらかしてくれるな。二人とも」
「あぁ、一日見るのがこんなに大変だったとはな」
縁側に座り はぁ と盛大なため息をつくパパ二人
二人の腕の中には遊び疲れてスヤスヤと眠る娘達
「今までどれだけサクラに任せっきりだったのかがわかった」
「あぁ、オレも手伝ってるつもりだったが全くだったようだ」
腕の中の存在を見つめる二人
「お互い一人前の父親には程遠いな」
「あぁ」
・
・
・
ーガラガラ
「ただいまー!遅くなっちゃった!サスケくん大丈夫だった?ってあれ?」
日が暮れ始めたころ遅くなったと足早に帰っては居間を除くサクラ
しかし誰もいない
「どこか出かけちゃったのかな?」
でも靴はあったし…
「ん?」
庭の方に人の気配を感じ取り足を運ぶとそこには四つの人影が
「サスケくん?イタチさ・・・あら」
そこにはスヤスヤと眠る娘をお腹に乗せ縁側でおやすみ中のパパ二人の姿が
なにこれ!かわいい〜〜!親子で同じ顔してるし!ミツバさんにも見せたあげたいしカメラカメラ!
ーカシャッ
よっしゃー!サスケくんの無防備な寝顔ゲットーー!!イタチさんのもミツバさん絶対喜ぶはず!!!
起こしちゃ可哀想だからと毛布をかけて居間へと戻るサクラ
「何これぇぇぇぇ!!」
しかしサクラの雄叫びが聞こえるまでそう時間はかからなかった
・
・
・
「「『ただいまー』」」
「ミツバさーん!お義母さーん!」
『サクラちゃん!早かったんだね!』
「はい!思ったより早く終わって!じゃなかった!早く来てください!!」
「どうしたの?そんなにあわてて」
サクラに急かされながら居間のドアをあけると素晴らしい世界が広がっていた
『・・・・これは?』
「何があったのかしら?」
「すいません、私が帰った時にはもう…」
「母さん、サクラ、帰ってたのか」
「ミツバ、ハズキ、おかえり」
そこに現れたのは娘たちを抱っこしたパパたちの姿
「イタチ?サスケ?」
『この部屋の荒れ具合について』
「どう説明してくれるのかしら?(パキ パキッ)」
「お、おいサクラ!まて!」
「そうだサクラさん、落ち着くんだ!」
「問答無用!!!」
ードカン!!!
「ん?何の音だってばよ」
「すごい音だったね」
夕食を食べていたうずまき家
気になり窓の外を覗く
「あれ?ナルトくん音のした方ってサスケくん家の方角じゃ、、、」
「んん?あ、ほんとだってばよ!ヒナタ!念のために白眼で見てくれ」
「う、うん!白眼!!!」
「どうだってばよ?!」
「あのチャクラは、、サクラさん?!」
「え?サクラちゃん?!」
「うん!間違えない!サクラさんだ」
「なぁーんだ、サクラちゃんかぁ〜!里が襲撃されたのかと思ったてばよ。ったく!サスケのやつ何怒らせたんだ?夫婦喧嘩だったらもっと静かにやってほしいってばよ!」
「フフフ、仲が良いってことだよ!」
「そうだな!よし、飯の続きだ!ボルト、父ちゃんが食わしてやる!!」
あむ あむ あむ
「え?あ!それオレの〜〜!!」
息子に手を焼く父親がここにも一人
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