ウゥ〜ウゥ〜
ピカピカと赤い回転灯が近づいてくる

はぁ、助かった…


「おい、アレはなんだ」

どうやらこの男は本物のバカだったようだ

『まぁ、見ててください』

目の前にパトカーが止まる

「通報したのはあなたですね!大丈夫ですか?!」

『はい、今のところは大丈夫です』

「通報?なんの事だ、それより俺はサスケを探しに行く」

「まて、お前に不法侵入の容疑がかかっている。署まで同行してもらうぞ」

「なんの事だ。あまりふざけた事は言わない方がいい、お前のためだ」

「しらばっくれてもムダだ、とりあえず署まで来い!話はそこで聞く」

そう言って男をパトカーに押し込む警察
まだ容疑が確定したわけではないのでこのことは内密に
とだけ言って男と警察署へ戻って行った

『とんでもない一日だった…』





部屋に戻りベットに倒れこむ
もちろん戸締りも完璧
二度と不法侵入なんてされてたまるか

しかしあの男はなんだったのだろう
確かに最初は天井からぶら下がっていたにも関わらず実体もありおばけではなかった
見たことない刃物を持っていて怪しい身なり
明らかに常人じゃないのは確かだ

不法侵入に加え刃物なんか突き付けられ、前代未聞の経験をした私は張り詰めた空気に疲れ果てご飯も食べずに眠りについた



ホウ!レン!ソウ!




「…名前…名前!」

『え?!』

「聞いてるの?」

『あ、ごめん…なんだっけ?』

「もういいわ、大したことじゃないからー」

『ごめん……』
不法侵入事件から数日、何故かあの男が気になって気がつけばあいつの不思議な点をなんだったんだろう?と考えている自分

「なんか最近変だよ名前、暇さえあればボーっとして、考え事?恋でもしたか!」

『なんか、ある人が忘れられなくて…』

「え、まさかの恋煩い」

『恋とかじゃないんだけど気になるっていうか…考えちゃうというか…』

「それを恋って言うの」

『えー』
うーん、まぁ、確かに顔は整ってた気がしたけど私殺されかけたし、不法侵入者だし
もしこれが恋ならどうかしてるな自分、絶対ないけどな!

「相手は誰なの!とは聞かないけど、自分の中で解決したら話してよね」

『はいはーい』

「じゃあバイトあるからまたね、名前にもついに春がやってくるー」

なんて言いながら手を振る友達
恋ではないにしろ被害者の私としてはあの男がどうなったかちょっとは気になる
てか警察連絡しろよ
ホウ、レン、ソウ!はどうなってんだ

帰りに警察署寄ってみるか

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