歌詞 2 | ナノ

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2012.10.31
ミルクティ色の絶望

『親愛なるあなたへ。

いつもふたりで飲んでいた、お気に入りのミルクティが冷めてしまう前に、この手紙を書こうと思います。
凄く今更なのですが、あなたとふたりで選んだ曲のアラームで目覚める、お揃いの朝が好きでした。
あなたを思い出した時、まるで海の水底から空を見上げているように滲んでいることがありました。

わたし、あなたのいる世界ごと好きになっていたみたいだよ。』

あなたに寄り添って生きようと思った
あなたの手を握れるのならばわたしは
世界全部に手を振ったって良かった
まだわたしひとりミルクティに沈んでく





『心配には及びません。
このどうでもいい手紙がポストへ旅に出ることは、おそらく生涯ありません。
瞳から雫が落ちる、このユニークな病気の病原はあなたでしたが、薬もまたあなたでした。

わたし、あなたのいる世界でしか息が出来る気がしないよ。』

思い出も嘘も罪も何もかもを
全部お揃いにしたならばあなたは
今もわたしと手を繋いでくれたかな
もうわたしひとりミルクティに飲まれていく





『あなたの右隣が大好きでした。
その結果、心にあなたの形の穴がぽっかりと空いていました。
ねえ、わたしあなたと生きてみたかったよ。』

あなたが寄り添える場所になりたかった
あなたの手を握ったままわたしは
世界全部に手を振りたくなった
まだわたしひとり

思い出も涙も笑顔も別れも
全部お揃いにしたならばあなたと
今も世界をお揃いに出来たのかな

幸せすぎたあの日から逃げられずに
まだミルクティに沈み続けています





title by スイセイ









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