本当は今すぐに
プルルルル――…
プルルルル――…
夜、携帯の着信音がなった。私はこの時が一番幸せだ。
急いででて「もしもし」と言えば愛しい彼の声。ああ、愛しい。
彼とは旅行先のイタリアで知り合い、日本在住の私と遠距離恋愛中である。彼は仕事が忙しく、電話も週1できればいい方。
「フランくん最近どう?無理してない…?」
「ミーなら大丈夫ですー。そこら辺の弱い堕王子とは違うんでー」
「そっ、か…。えへへ…」
本当はもっと言いたい事がある。「逢いたい」「寂しい」「辛い」……‥逢いたい。
「っ、う…‥フランっくん…」
「……‥なまえ…」
「っ、逢いたi「ミーだって、できる事なら今すぐなまえに逢いに行きたいっていつも思ってますー…「「だから」」
だからの言葉の後電話が切れて、後ろからの視線。
「なまえに、逢いに来ちゃいましたー」
…‥訂正
私はフランくんに逢えた瞬間が人生で一番幸せです。
何時でも君に逢いたい。
101024
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