時刻は13:00をまわる。お昼休みになり、僕は旧図書館に向かう。
今は新図書館ができて、設備も本の揃いもいいので誰も旧図書館には近寄らない。たまに旧図書館で告白現場を見たりする位だ。
ごろんっ、
黒地の大きなソファに寝転がり、窓からの日を浴びながら目をつぶる。
丁度眠気もピークになり始めた頃、ガラッとドアが開き、甘ったるい声が聞こえた。
「骸せんぱーい」
「何やってるんですか、白蘭」
「あれ、バレた?」
ずんずんと入ってきたと思えば、僕の寝ているソファの目の前の机の上に座る。何しに来たんだか、本当迷惑な奴だ。
「何しに来たんですか」
「骸くんさー、なまえチャンのことすきなの?」
「はぁ?誰があんな奴なんて」
「なーんだ、よかった。じゃあなまえチャンの片思いか」
「どーせ沢田なまえも本気じゃないですよ」
「そう?僕には本気に見えるけどなー。まあいいや、骸くんがその気ならなまえチャンは僕がもらうよ」
「はっ…‥!?」
そう言いながら、白蘭はまたあの笑顔で図書館を出て行った。
ああなんでこんな苛々するんだ。
101114
*PREV END#
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