二重人格

*赤司死・言葉がグロテスク・苗字名前さんが喰種で、結構ひどい話です。それでも大丈夫ならどうぞ。シリアスではなく、悲恋です。しかも、あとがきを見なくてはよく話の内容がわからないかもしれません。申し訳ございません。
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ふと考える。
何故自分はこの世に生まれてきたのか。何故自分は人ではなかったのか。何故自分は、人以外のものを食べれないのか。何故人を愛してはならないのか。


「ごめんなさい……ごめんなさい、ごめんなさい…………」


何故こんなにも人を殺して喰うのは(不)幸せなのか。
口元が緩む。(涙が流れる。)罪悪感で胸がいっぱいで頭がおかしくなりそうだ。
人の腕も足も脳みそも血も眼球も臓物も、全てが美味しい。骨はスナック感覚で食べれるオヤツ。最後には結局残るものは服と噛み砕くには大き過ぎる骨と髪の毛。案外あっけない。
口元が赤く染まって、視界が滲んで。それでも止められない。だって、この真っ赤に染まをった人だった<cmは私の今日の晩御飯なのだから。沢山食べなきゃ、学校を食い荒らしてしまう。


「ごめんなさい、今日があなたの命日だなんて。ワタシが決めてしまって本当に申し訳ないです」


真っ黒だった髪の毛は血で赤く染まり彼の顔に張り付いている。誰か知らない、でも美味しそうだったから食べちゃった。程よいくらいに筋肉と肉がついていて。
最近食べてなかったから、すごく美味しく感じる。
真っ白なブレザーも真っ赤。彼の血で赤く染まって、芸術のよう。


「…………苗字?」
「え?」


足音に勢い良く振り向くとそこに立っていたのはクラスメイトであり、隣の席の赤司征十郎、彼だった。
顔を青白くさせ、持っていたカバンを落とした彼は私に背を向け何処かへ行こうとする。例えバスケ部一軍のスタメンだろうかなんだろうが、私に、喰種に勝てるわけが無いのにね。



「待ってよ、赤司くーん?」
「ッッ!!?だ、誰か」
「おっと、大きな声出さないで?困るから。今日部活は休みなの?赤司くん」


赤司くんの口を押さえ、引きずり食事場に戻る。暴れる彼を片手で押さえつけ、馬乗りになる。
こんな形で彼にバレたくなんてなかった。しかも、食事中。


「………ル……」
「何か言った?」
「グー、ル……?」
「……うん。そうだよ」
「そん、な……嘘、だろう?」


咳き込みながら言葉を必死で絞り出す彼の顔に自分の顔を近づける。鼻先が擦れるほどに近づけばそらされてしまった。当たり前だ。
私の顔も体も腕も手も、全てあの人だった<cmの血で汚れている。
あの、死体を見て吐かなかったのは流石とでも言おうか。
ナカから腸やらいろんな臓物が私のせいで飛び出していたのに。


「ねぇ、赤司くん」
「…………」
「ワタシ、君の隣の席、好きだったのに」
「え?」
「ううん、君のことお気に入りだったの」
(殺したくない、やめろ、自分。止まれ、止まって)


きっと、それを人間の感情でいうのならば「好き・恋」というものだろう。
赤司くんがする仕草だとか、凄く好きで気づけば目で追っていた。だから、これがきっとスキという感情。


「何を……言って、るんだ」
「何で、今日に限ってここを通るかなぁ」


赤い髪の毛も、その赤い瞳も、すべてが綺麗。
瞳なんて、くり抜いて食べずに飾っておきたいくらい、綺麗。(違う、そんなこと思っていないよ)


「ねぇ、赤司くん」
「……」
「無視?ヒドイなぁ」
(嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!傷つけたくない!やめて、止まってよ自分!)


ゆっくりゆっくり、赤司くんの頬を這い目に到達した私の指は圧力をかけて目に指を沈めていく。勿論、彼の口は塞がれていて悲鳴なんて出るはずもない。ボロボロと涙をこぼすその仕草さえもドキドキする。


「ん"ん"ん"ん"!!!!!!!!!!!」
「はぁあ……綺麗だよ、赤司くん」
(……どうして、何で、そんなことするのよワタシ=c…)


取り出した真っ赤な眼球にキスをして舐める。
ああ、でも、折角の綺麗な顔が歪んでしまった。
さっきまでじたばた暴れていた彼の手足は放り出されて動かない。胸がただ上下し、口元からはだらしなく涎が溢れている。片方だけになってしまった目は虚ろだ。


「……ふ、ッぅ」


そして、ようやくここに来て素の自分≠ノ戻れるのだ。もう、後戻りが出来ない所に来て。


「ごめッッ!?あ、ああ、赤司くん!赤司くん!」


もうさっきの人でお腹は満たされ、食欲なんてあまりない。
目の前で力なく転がっているのは死にそうな人。しかも、大切なはずの人だ。何故こんなところでこんなふうになってしまっているんだろう。


「私の、せい?」


また、もう一人の自分を制御できなかったから。だから、目の前の彼は死んでしまうのだろうか。きっと、もう一人のワタシはクスクスと陽気に笑ってこの後の私の行動を見物するのだろう。
全部いつだってそうだ。やりたくないことをやってしまうワタシがいて、日常を送る私がいる。
本当は人なんて食べたくない。
ましてや、好きな人なんて食べたくない。殺したくない。もっととなりで笑っていたかった。話していたかった。
もっとそばに、いたかった。


「赤司くん、安らかに眠ってください……ごめんなさい」


せめて、もう辛くないように。


サヨウナラをしましょう。


痛くないように、一瞬で。


それから、私も死にましょう。


あなたに謝りたいから。


ワタシを殺して、私も死ぬ。


だから、ごめんなさい。


沢山の仲間が、友達がいるのに。


あなたを殺して、ごめんなさい。


虫の息の彼の口を自分の口で塞いで、


首に手をかけて頭と体を切り離した。


「好き……だったよ、名前……」


こんな言葉、聞きたくなかったのに。
あなたは残酷ね。赤司くん。もう誰か、私をワタシを殺してよ。


好きだったと言った彼の目が死ぬなと言っているように見えた。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。匿名様
喰種パロです、一応。
解説をつけますと、名前さんは二重人格で、普段は温厚な正確であるということ、人を襲うときだけ激しい性格が出てくるということでした。途中で出てきた()内の言葉は温厚の方の夢主の言葉です。
わからなかったですよね、すみません。また、追記の部分にはキャラを死なせると言う表現もないのに勝手に死なせてしまい、申し訳ございませんでした。もし、私が望んでいたものとは全く違う!書き直して欲しい!是非是非言ってください。書き直させていただきます。ただ、ここはもっとこうして欲しいなど追加注文などを書いていただけると嬉しいです。長々と申し訳ございません。

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