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『……ごめんなさいぃぃい』


今日はちょっとプールを掃除しようと思ってホースで水を巻いていたらホースを踏んでいたのに気づかなくて……足を話した瞬間爆発。
プール前を通った彼に水がかかってしまった。それはもう、びしょ濡れという具合に……。


『と、とりあえず屈んで!』


「な、何を言っているのだよ!?」


『早く!風邪ひきます!』


「む……」


少しだけ屈んでくれた彼の頭に自分のタオルを乗せて一気に拭く。


「何を、するの、だよっ!」


……ハ、ハル……助けて。


しかし、派手な色に染めた髪だなぁ。


「地毛だ」


『んん!?』


「これは地毛だなのだよ」


『へぇ〜、凄いんですね。あ、まだダメだってばですよ!』


「敬語が下手くそだな、お前」


『う、うるさい!それよりハイ。あげます』


彼の頭を拭いたタオルを差し出すと彼はそれを受け取ってはくれなかった。
むぅ、と頬を膨らましたのは仕方が無いとでも言おう。


「タオルなら持っている」


『でも、全身ベタ濡れですよ。そんなミニタオルで拭けますか?』


そんな巨体を。
というか私がこんなことを言える立場じゃないってことくらいわかってるんだよ。わかってるんだけど……。


「おや、真太郎。どうしたんだい?」


「むっ、赤司か」


『あれ、赤司くん、紫原くん。こんにちわ。部活?』


向こうから歩いてきたのは赤司くんと紫原くんである。
えらく紫原くんは大きいから誰かすぐわかるんだ。それに赤司くんも髪の毛の色が目立つからね。
わかりやすいんだよ〜。

まぁ、それはさて置き。


『これから、バスケですか?』


「ああ。それより七瀬」


『ん、はい』


お、重いんだけどな。


「お兄さんはどこに?」


『ハル?ハルなら多分真琴と友達を向かえに』


「そうか。敦、どいてやれ」


「えー、ナツちんがいい感じの場所にいたから」


それってさりげにチビって言ってるの?ねぇ、ねぇ!

だから小さいのを少し気にしていると言っているじゃありませんか……。


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