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「ワシは岡村建一じゃ。よろしく」


「劉 偉アル」


「氷室辰也だよ。よろしくね。青峰くんといたってことは彼とは同い年?」


『宜しくお願いします。大輝とは確かに同い年です。皆さんは……三回生ですか?落ち着いてらっしゃいますし』


「俺以外はね」


てっきり氷室さんも三回生だと思ってたから驚きだ。
ていうか氷室さんが一番落ち着いてないか……?


『てことは二回生ですか……』


「うん。アツシとはお友達かな?知ってる?」


『はい。可愛いですよね、彼』


そういうと固まってしまった皆さん。
大きいし初めは怖かったけれどお菓子食べてる時とかむちゃくちゃ可愛い。


美味しかった時とかすぐにわかる。もう顔がほころんでて可愛いのだ。


「アツシが可愛い?」


『お菓子あげると余計に。たまに抱っこしてもらって紫原くんの世界観を見せてもらってます』


「お前、ちっさいもんな」


『…………やっぱりチビですかね、私』


「いや、そんなことねぇと思うぜ?もっとちっさいの沢山いるし」


『ほ、本当ですか!?私……昔からチビで……中学から身長伸びなくなっちゃって周りが大きいんです』


「ああー、大丈夫だって。俺の友達の妹お前よりチビだし」


あ、この人好き。
そんな単純なことを思いながら話していた。岡村さんが持っていたスマホを見せてもらいながら紫原くんがバイトしているという所まで向かっていった。


『じゃあ、氷室さん以外は秋田住まいですか?』


「うん。ちなみに俺は東京だけど区が違ってね。ここらのことには詳しくないんだ」


『そうなんですね、私もここら辺しか詳しくなくて……そのお店はチーズケーキとモンブランが美味しいですよ』


「行ったことあるのか?」


『はい。もう、美味しくて!そう言えば紫原くんにあった当初教えてあげました、そこ。美味しかったからバイトしてるんでしょうか?』


そう、私はそこが高校時代好きで仕送りのお金を節制して貯めれたら食べに言ってた。バイトするとタダ券を貰えるらしいのだが少数らしい。


必死で働いた人にしか貰えないらしい。どれだけ必死で働いなんだか。


「へー、じゃあワシはそのチーズケーキを食おう」


『オススメです』


「ほかに何が美味しいんだ?」


『んんー、福井さんは人参好きですか?紫原くんはダメらしいんですが、まさかの人参を使ったケーキがあるんですが食べてみてください。意外と美味しいです』


見た目が可愛くて食べると美味しかった。ビックリして何を使っているのかと聞くと人参と返ってきて驚いたものだ。


「変わってんだな。そこの店」


『はい。でも見つけにくくて……初めて来たお客さんは迷うみたいです。普通の家ですから、見た目が』


お店の外装が家なのだ。洋風の普通の家で見つけるのには一苦労。


「何でそんな穴場を知ってるアルか?」


『ああ、高校の時の友達がそこの常連さんだったんです。そのこが付き合ってる先輩の家らしいですよ』


その子に教えてもらったのだ。
一番近くの駅から歩いても30分かかるそこは話していると案外近いらしい。もうついてしまった。


『つきましたよー』


「むちゃ、住宅街じゃん。悪いな、助かった」


『いえ。皆さんと話せて楽しかったです。じゃあ私清志と勉強、大輝に教えなきゃなんで帰りますね。また会いましょう!紫原くんによろしくお願いします』


「こちらこそありがとう」


『いいえ。あ、皆さんバスケ部ですか?』


「そうアル」


『もしうちの大学これたときは水泳部も見に来てくださいね!水着持って。楽しいですから』


泳ぐことへの楽しさを知って欲しい。だからたまにはプールで泳いで欲しいな。
なんて、思うことは変かもしれないけれど楽しいから。


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