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まぁ、有名な遊園地。変わった声をしたネズミさんがいたりだとか、彼の恋人がいたりするここは相変わらず繁盛してると思う。


「いや、繁盛じゃないでしょっ!賑わってるって言いなよ〜」


真琴の手がポンポンと私の頭に乗る。大きな手は私の頭をすっぽりと覆ってしまった。


「真琴……」


「え、あ、ごめん凛」


「別に」


相変わらず青峰くんといるからと言ってやはりイラついてらっしゃる松岡凛である。


『凛、顔怖いから。より一層怖くなってるから』


「んだと……」


「落ち着くのだよ」


『ほら、緑間くんも言ってるから。それより、アトラクション乗ろうよ。時間もったいない』


「ああ。それは俺も同感だ。行こうか」


『……赤司くん』


「何だ?」


『……んーん、勘違いだったみたい』


一瞬赤司くんの目が両方赤く見えたのはきっと気のせい。
まぁ、それよりも楽しもう!


「おい」


『ん、どうしかした?青峰くん、っとわ!』


「何入ってんだ、これ!重てぇ……」


『秘密ー。あはははっ』


そう笑いながらお礼を言った。だって、実質重たかったし。
いやね、別に持ってこなくてもいいかなぁとか思ってたわけ。さつきちゃんという女子力高しな子がいるわけで……もって来なくてもいいて思ったんだけど、持っちきちゃった。


「言えよ、持ってやるんだから」


『だから秘密だって。いずれわかる』


「お前のことだし、水着か?」


『いや、プール今の時期じゃないからね?まだ世の中の皆さんは頭の中春だから』


そう、お忘れかもしれないが私たちまだ入学して間もない学生であります。まだ五月入ってもいないです、はい。


「おい」


『はい?』


「はぐれんなよ、ちび」


『んなっ!?……青峰くんがでかいだけだし』


「いや、それなら紫原とかどうなんだよ!」


『紫原くんはちょっとおっきい巨神兵なんだよ!』


「いや、まて。人外じゃねぇか。シー○とかパ○ーとかバ○スとか言う奴じゃねえか」


『あははは!わかるんだ、ジブリ』


「ジブリはトト○だよね〜、やっぱ」


いきなりの紫原くん登場にびっくりした。
何だ、紫原くんもジブリ好きなんだね。まいう棒食べながらいつもの死んでる目がキラキラしてるよっ。


「ほっとけだし」


『へへ。ト○ロ派?私ラピ○タ派。あ、でももの○け姫も好きだよ』


「どれも好きだし」


『ま、ジブリ好きはそうなるよね』


何て盛り上がると前にいたハルがテケテケとこっちに歩いてきて私の手を握った。


「……」


『……』


「……カレカノ?」


『紫原くん、私たちそうなったら禁断の、になっちゃうからやめてね』


「兄弟愛!?」


『さつきちゃん……』


「あはは、なんちゃって。遙先輩寂しいんだよ。ほら、みんなで行かなきゃ心配だって!凛先輩も顔怖いし……」


『凛は元々』


手を離さして私がハルの服の袖を摘むと驚いたような顔をされてしまった。
何さ、手を繋ぐのが嫌だったからこっちにしただけじゃん。


「……可愛い」


『ハルー、ちょっと病院でも行かないか?』


「何だ、体調悪いのか!?」


誰か助けてください。


やっぱり話噛み合ってないよ、ハルと。


『いいからー。ほら、戻った戻った』


「む……」


さて、楽しもうではありませんか。


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