ブー……ブー……マナーモードになっていた携帯が机の上で音を立てて震えた。
バイブレーションがプツンときれる。短いからメールだ。


『誰だろ……』


髪の毛から雫が滴り落ちる。携帯の画面に水滴がついてしまった。
あ、文字が見えない。


『……緑間、くん』


そう、彼だった。


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明日会えるか?

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彼らしい、簡潔な文。
絵文字も顔文字も何もない、素っ気ない文章。


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大丈夫だけど、どうかした?

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そう言っても音沙汰ないなぁなんて思っていた十分後、彼からの返信がやっとこさきた。


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明後日に洛山と練習試合がある。明日の夕方からそっちに行くから時間はあるか?

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あるよ。どこ出会う?京都駅だよね、来るの。待ってようか?

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頼めるか?俺にどこだと言われてもわからん

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そりゃ、そうだよね。ごめん。
やっぱり私が待ってた方がいいんだよね。


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何時頃つく?

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六時

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簡潔!簡潔すぎる!
いや別に、長ーい文章を求めてるわけじゃないんだよ。けどね、けど……短すぎるのは淋しいぞ。
漢数字ってのがまた緑間くんっぽい。



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了解(´∀`*)

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済まないな(##゚Д゚)

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……私何か怒らせることした?
完璧笑いながら怒ってるよねこれ→(##゚Д゚)
どうしよう……


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間違えた。
お願いしますm(*_ _)m
安心しろ、怒ってなどいないのだよ

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よかった。怒られるのかと思った……(;´∀`)

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顔文字など、あまり使わないからな。
じゃあ、お休み

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私もお休み、と送るとソファに体を沈めた。
ふわふわなソファは私の体を優しく受け止めてくれる。私の頭は結構濡れているから起き上がった時、きっとソファに跡がついているだろう。


『……緑間くん、LINEしてないのかな』


メールよりLINEのが私的には楽ちん。
でも友達は今のところ本当に少数。だって既読無視〜とか煩い子ばっかだろうし。
そういうの気にしない子としかLINEしないし。緑間くんなら何にもいわなさそう。


『………はぁ』


緑間くん、久々だ。
LINEやってるか、聞こう。
というか、なんで私?
まあいいや。
眠たいし、寝ようかな。


その後、ドライヤーをして頭を乾かしたあとベッドに体を沈めた。
随分とすんなり寝れた気がする。それ程疲れが溜まっていたんだろうな。


私の記憶はそこからない。


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