※ちょっと痛い ばちっ、とした音とも衝撃ともいえるような感覚がした後 反射的に手を地面につけて何とか倒れないように支えていた 次に襲ってきたのは唇に走る激痛。あぁピアスが取れたのかと口を伝う液体を感じ取ってぼんやりと考えた 「………」 音が止むと辺りは立っているのは神崎一人になっていた 男鹿との一戦からというもの急に喧嘩をする回数が確実に増えた。これもすべて男鹿にぶっとばされたせいだ。思い出すだけでも不意討ちを食らった自分にいらいらする。今度また会ったときには絶対。 「……っ」 痛みを感じ そう言えばピアス、と喧嘩の最中とんでしまったのを思い出した。どこに落ちたのかまでは覚えてない。めんどくさい。 辺りを見回してもわからない。どうしようか、と考えていたら背後から聞きなれた声が耳を掠めた 「これ、探してんの?」 「……返せ」 いつからそこにいたのか、姫川が手にピアスを持ち背後に立っていた。距離が在るものの気づかなかった自分にさらに眉間の皺が深くなる。殴りたい。殴ってピアスを奪い返して、帰る。今日は全くついてない。 そんなことを考えている間に、姫川との距離はいつの間にか縮まっていた 「なに苛々してんだよ」 お前のせいだクソリーゼント。さっさとピアス返せ。言いかけて言葉は出なかった。正確には出せなかった。 「男鹿のこと考えてんだろ」 リーゼントでエスパーとか笑えねぇ。 そう思って俺は男鹿のことを考えてたのかと今さら気づく。あぁいらいらする。 「んなわけねぇだろ死ね。ピアス返せ」 「やだ」 次の瞬間にはもう姫川の頬に拳がヒットした後だった。姫川がよろめく。顔は明らかに痛みで歪んでいて、ざまぁみろと思った。早く返さないお前が悪い。 「…てめーが」 「あ?」 「お前が悪い」 意味がわからない、と唖然としていたら 手首を捕まれ、すぐ近くまで引き寄せられていて自分の唇に触れた舌にピアスがあった場所の傷をえぐられた。 (自分以外に夢中になるなんて、) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 嫉妬姫川と傷が書きたかったけどなにこれ ピアスって取れんのかとか周りの倒れた不良たちとか突っ込み所が多いんだ… |