女子中学生

狂ってる姉なんていっそ殺してしまおうか___

そう思ったことは何回もある。

家族の死を切実に願ったことは何回もある。

表向きだけ仲のいい家族。本当は何年も前から家庭なんてものは崩壊している。
父さんと母さんの離婚話は3日に1回は食事中の話題になる。 冗談じゃない。子供の私がいる前であんな話、冗談じゃないよ。

友達に、「うちがいるのにお父さんとお母さんが家計の話するんだよねー」と相談されたことがあったが、そっちの方がなん倍ましか。
私の家では、離婚後の教育費の話をしてやがる。

父曰く「20歳になるまで教育費払ってやる。」
母曰く「冗談じゃない。大学卒業までだろ。」

私曰く「姉がこんな状態で大学にいけるのか。」

ちなみに姉は高校3年生。 そして、もう1つ私が思うに、中学3年生の私はこんなストレスをかかえながら勉強に励めるのか___?

家族はみな、自分自身が一番不幸な人間だと勘違いしている。

姉は1人でただ自己中に暴れ乱走中。「我慢」という言葉を知っているのか。
母は姉を止めようと自分だけが苦労しているつもり。「自己満足」というものにとらわれているのではないか。
父は全てにおいて知らんぷりで自分は金を稼げばいいと思ってる。「父」という役割を知らないのではないか。

そんな家族の一員、妹。つまり、私は・・・・・・・?

みんながみんな、自分のことで手いっぱいだと勘違いしている。


ふざけるな。


部活や学校から家に帰ってきた。あぁ、また姉が暴れている。
母さんも父さんも姉の存在は認めている。 暴れている病的でいかれた姉として。

でも私は?

けんかをとめようとすると姉に殴られ、母には邪魔だと言われ、父になんとかしてと頼むとお前には関係ないだろ、と。

私は?私の存在はなんなの?

いつもけんかしてる時は、唯一愛しているといえる家族の愛犬と一緒にいる。
愛犬はこの家族の中で一番まともだ。犬をなめるんじゃない。



だからせいせいしたよ、姉が死んでくれて、さ?



父さんも母さんもおばあちゃんもいとこもおばもおじもだーれも気づいてない。

私が姉を殺したって誰も気づいていない。


そう、私が殺したの。


笑える・・・・・・・・・!笑えるよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!

そりゃあ、幼稚園の時とかなら多少、多少楽しい思い出はあったろうけど、そんなものは過去の話。

死ーんだ。死んだ。

あっけないなあ。ああいう風にしたら死ぬなんて知らなかったよ。
こんなことならもっと前に、何年も前に殺しておけばよかった。

私の人生の14年分は、姉に殺されました。

だから、姉の人生を終わらせてあげました。



私、何も悪くないんだから。

***END

こんにちは。
実話・・・・・・・・・・・・・・・・じゃないです、もちろん。 よくわからない、女子中学生の迷走でした。

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