※カニバ(人食い)ネタ注意
その少女は一言でいえば、完璧であった。
幼い頃から英才教育を受け、トップクラスの学校でも常に首位をキープ。
また、彼女はとても美しかった。
野菜中心だが栄養満点の計算された食生活を送り、適度な運動によって引き締められた四肢は、15歳という若さを表すかの如く、みずみずしく少女の身体を形づくっていた。
そうまさに完璧で最高の人間。
今日は16歳のバースデー。
優しい両親とたくさんの姉妹となかむつまじく暮らしてきた。
「みんな、ありがとう」
ハッピバースデートゥーユー
と歌い終わって、拍手が彼女を包んだ。
「ありがとう、ありがとう……」
母の手作りケーキを珍しく口一杯に頬張る。
「あらやだお姉ちゃんたら」
フフ、アハハと笑い合う。
そのキラキラした光景に視界がくらくら霞む。
「お姉ちゃん、つかれてるんじゃないかしら?もう、寝なさいな」
おやすみなさい、と笑いかけられたその顔も遂には霞み、そして、そして――…
***
「お待たせしました三井様」
三井と呼ばれた男の前にことりと置かれた小さな皿。
そこにはサーモンピンクに輝く、上等だと素人でもすぐにわかるような肉が美しく飾り付けられていた。
豪華レストランのVIPルームで、三井は恍惚の笑みを浮かべた。
「これが最高ランクの…」
「そうでございます。最高ランク16歳少女の股肉でございます。」
ウェイターが頭を下げつつ言った。
そして続ける。
「こちらは幼少期より英才教育を受けさせ知能はかなり高く、又、徹底した食生活よりさっぱりとしていて脂のよく乗った肉でございます。」
ふむ、と三井は唸って満足したように呟いた。
「さすが100グラム1億といったところか。」
「特製ソースとご一緒にお召し上がりください。」
三井はさくりと肉にナイフを通し、その柔らかな感触に酔いしれながらもゆっくりゆっくり口に運んだ。
上手くレアに焼かれた肉は豚肉のようでなんとも美味!!
口で蕩ける感覚に脳まで蕩けてしまいそうだ。
「幸せだ。最高ランクの、幸せだ。」
三井はそう溢した。