「さみぃ―!お、ユーシカイロもってんじゃん!もらいっ!」
「なっ!がっくん!返しなさい!」
「あったけー!ユーシは心閉ざせば寒さなんかかんじねぇんだからいいだろ!」
「そんなかんじの技とちゃうねん…!」
「へっ!返して欲しかったら土下座でもしてみそ」
ビタンッ!
「なっ…!」
「お願いします返してください」
「プライドねぇのか!」
「何とでも言うてくれてええで。」
「きも!ユーシきも!」
「もうなんでもええからほんまにカイロ返してください」
「あ!跡部!」
「あーん?岳人じゃねえか。…何やってんだ忍足は。気持ちわりぃ。」
「がっくんがカイロ返してくれへんから恥捨てて土下座してんねん」
「んなもん元からねぇだろお前は。」
「微量ながらちゃんと持っとるわ。跡部もがっくんも俺を何だと思ってんねん…」
「「変態」」
「…ほんま泣きたい」
「んなこたどーでもいいんだよ。おい、カイロってなんだ?」
「「…え?」」
「なんだ、早く教えやがれ」
「(今更ながら跡部ってすごいと思うわ)あぁ、これやで。空気中の酸素に触れるとあったかくなんねん」
「これがカイロか」
「跡部それやるぜ」
「ちょ!がっくん!あれ俺「くそくそユーシ!あの跡部の顔見てみろよ」…え?」
「(…は、カイロだけであんなに幸せそうな顔できる人間おんねやな)ひそひそ」
「(な!金持ちって無駄に純粋だよな!)こそこそ」
「(…あったけぇ)」
「「(幸せな 奴だなあ/やっちゃなあ)」」
―――――――――
ほっこり。