「あれ、丸井じゃん」

「おー!あれじゃんお前!氷帝の!な!」

「向日な」

「それ!向日、向日な!知ってるって、睨むなよい」

「意外と失礼な、お前」

「まあまあ気にすんなって。名前は分かるぜ、岳人だろい?」

「おー、ビンゴだわ」

「な!
で?向日なんでこんなとこいんだよい」

「ジローの付き添い」

「ジロくん?いんの?」

「おう。今日ウチ練習無かったから立海の練習行こうってジローが言い出してさー。それで俺らまでこんな神奈川の僻地まで連れてこられたってわけよ」

「おい僻地じゃねえ、そして神奈川じゃなくて湘南と言え」

「いや僻地だし神奈川だろ、見栄はんなって」

「うるせえな、幸村くん呼ぶぞ」

「なんでだよ!」

「神奈川馬鹿にすると1番怒るからな、幸村くん」

「なんだよそれ!俺面識ろくに無い上にいい噂聞かないから普通に勘弁」

「だろい?」

「なんで丸井が自慢気なんだよ...」

「つーか俺らってあと誰がいるんだよい」

「俺ジロー宍戸」

「ジロくん1人神奈川来るだけで2人も付き添いいんのかよい」

「跡部が過保護すぎんだよなーあいつ。俺もまあまあ甘やかされてる方だけどよー」

「ジロくん長男なのに弟気質やべえもんな」

「だろー?こっちは被害被ってるわけよ。まあ跡部の金使い放題だからプラマイゼロだけどな!」

「どう考えてもプラマイプラスだろい、それ」

「そっかな?」

「慣れってこえー。」

「そうでもねえだろ.....うわ!忘れてた俺丸井に会ったら宍戸に連絡入れなきゃなんだった!!」

「は?俺?」

「そ、元はと言えばお前のせいだぜ丸井。立海の練習とは言えお前を見に来たんだからよー。」

「ジロくん本当俺のことすきな」

「ほどほどにして欲しいぜまったくよー。ジローが丸井の話しすぎると跡部拗ねるんだぜ?」

「彼氏に娘取られた父親みたいだな」

「いやマジで。まさにそれ」

「でもまあ俺天才的だからな、ジロくんが俺のテニスに魅了されるのも分かるぜい」

「あーうるせえうるせえ。良いからお前早く練習連れてけよ」

「あ、悪い、うちも今日休みなんだわ」

「は!?」

「じゃなかったら俺こんな所にいねえだろい」

「いや!でもお前!それもっと早く言ってくれる!?」

「わるい、会話のテンポ良すぎてタイミング逃した」

「くそくそ!空気読みすぎだっての!ばか!」

「まあまあ、どうせ跡部の金でここまで来たんだろい?また来いよ、俺の電話番号教えとくから」

「絶対早く言えよな。うわーーー無駄足かよーーーー。じゃお前何してたわけ?」

「スイーツ巡り?」

「1人で?」

「今日はな。ジャッカル誘ったんだけど、俺に付き合いすぎて金ねえっつって断られた。付き合いわりいよな」

「桑原の苦労が目に見えるぜ」

「まあペア組んでたら色々あるよな」

「どう考えても一方的に振り回されてるみたいだけど」

「細かいこというなよい。あ、向日今金持ってる?」

「おっまえ!!だからって俺にたかんなよ!」

「違うって、お前納豆すきなんだろい?今から行く店甘納豆とかあんみつがすげー美味いんだけど、一緒にいかねえ?」

「俺甘納豆は別にすきじゃねえけど」

「あ、そうなの?」

「まあでもいいか、跡部から余分に金貰ってるし。行こうぜ!」

「おっ、そうこなくちゃ!!」

「あ、宍戸から電話だ」

「出ねえの?なんなら宍戸とジロくんも一緒に行こうぜい」

「いいや、立海練習してねえし。こっからあの2人来るの待つのも怠いわ。まだ丸井見つけてないことにしよーっと」

「え、宍戸今なにしてんだよい」

「んー寝てるジローの見張り?」

「可哀相すぎんだろい.....」

「そっか?こんなもんだって。おら、早くいこーぜ」







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2人のコミュ力の高さは尋常じゃないと信じてるし、仲良くなれると信じてる
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