「れーんじー!!!!」

「笑って!とお前は言う。断る」

「ちっ…」

「お前に舌打ちされようが何をされようが俺はやらない」

「えー!俺柳先輩の笑顔めちゃめちゃ見たいっス!」

「だって、蓮二。可愛い後輩の為にもやってよ」

「その可愛い後輩が次回の定期試験で英語を50点以上取ったら考えてやらんでもないな」

「げ!なんすかそれ!」

「だって、赤也。取るよね?」

「無理っス!」

「50はキツイじゃろ、前回の試験赤也いくつだったと思っちょるんじゃ…あ、」

「え?赤也前回の点聞いてないけど」

「仁王先輩!何ばらしてんすか!」

「ぷりっ」

「ふーん、悪かったんだ?じゃあ次回50取るのは当然だよね?」

「とっ…当然っス…」

まあ本当は赤也の点が17点だったってことくらい分かってるんだけどね。
お説教はまた今度でいいか。今は蓮二の笑顔が最優先。感謝しなよ赤也。

「ほらほら、蓮二、赤也が取るって言ってるんだから早く笑ってよ」

「50取ったらと俺は言ったんだ。自分の笑顔を先払いするわけないだろう」

「参謀…おまえさん意外とせこいのう」

「せこいとは心外だな仁王」

「しゃーないのう。柳生の笑顔データの提供と取り引きでどうじゃ」

「おまえデータなんかねぇだろい!」

「さっき写メ撮ったなり。詐欺師なめたらいかんぜよ」

あの時間の中でいつ撮ったんだあいつは。やっぱり詐欺師の名はだてじゃないらしい。

「柳生の笑顔か…まあ良いだろう」

よし、よくやった仁王!
ああもう蓮二の笑顔が楽しみでしょうがない。

「じゃ蓮二笑ってね、せーのっ!」




「…笑ってよ!」

「俺はまだ仁王からデータを貰っていない」

くそ、結構面倒くさいな蓮二は。

「じゃ仁王早く蓮二にデータ渡せよ」

「ぴよっ」

「柳生の笑顔か、どれ…………………っく、ふはっ」

「参謀?」

「っふ…は、すまっ、ない、くっ、…これっ…は、ふっ、」

あれ、柳生の笑顔が蓮二のツボに入っちゃったみたいだ。
いやいやいやいや、あれは笑えないでしょ、蓮二のツボが未だに分からない。

でも蓮二の爆笑場面はそんなに簡単にみれるもんじやないからかなりラッキーなのかも。もう蓮二の赤也スマイルはいいや。ていうか見たも同然だし。

「柳先輩の爆笑姿初めて見たっス…」

「俺も久しぶりに見たわ。なんつーか可愛いな柳」

「もちろん写メ撮ったよね?仁王」

「あ、忘れたなり」

「死ね」

「しね」

「仁王先輩…」

「…ごめんしゃい」

本当に役たたないなこいつ。柳生のはペアだから撮っただけか気持ち悪い。さっき関心した俺の感情返せよ。


「おい、精市」

「あ、蓮二、もういいや、さっきの蓮二の爆笑姿だけでもう満足」

「そうか」

「可愛かったっす柳先輩!」

「赤也、お前に可愛いと言われても微塵も嬉しくない」

「でも可愛かったんすもん!」

「赤也、頑張って話を逸らしてるようだけどさっきの話をチャラにする気はないからね」

「げっ…バレてる!」

「安易すぎるぞ赤也」

「柳先輩まで!」

「大体何点だったんだお前は」

「「17点 だよ/じゃよ」」

「仁王先輩!っえ、つーか部長なんで!?」

「この俺に知らないことがあるはずないでしょ」

「さっき知らないフリしてたんすか!ずるいっス!」

「は?」

「ううう嘘っス!すんませんでした!」

あはは、赤也酷い顔してるなあ。真っ青。

「赤也…」

「ひっ、柳先輩…」

「テスト前に俺が教えてやったと思ったんだが」

「すすすんませんでした!」

「大方テスト前日にゲームをやってたら復習しないうちに朝になっちゃいましたとかそんな所だろう」

「いや…(バレてるー!)」

「真田に鉄拳でも喰らわされてこい」

「や、今回は見逃して頂く方向で…」


あーあ、赤也のせいで長くなっちゃったな。この2人どんだけ話すんだよまったく。なんかこの会話も飽きたし。赤也の点ぶっちゃけもうどうでもいいんだけど。

「もういいや、面倒くさい。真田行こうよ」

「精市…」

「いいじゃない、赤也が次50とれば良いんだから、ね、赤也」

さっきよりもっと真っ青になってる。なんだよ本当に失礼だなあ。優しくしてあげたのに。

「幸村くん幸村くん、赤也はもうどうでもいいから早く行こうぜい!」

ブン太もこう言ってるし、ラスボスに行くことにしようか。





「さーなだー!」

「む、幸村か。どうした」

「笑って!」

「笑う!?なぜいきなり…」

「なぜとかなんでもいいだろもう早く笑えよ」

「突然そんなことを言われてもだな…」

「うるさいな、ぐだぐだ言ってないで早いとこニカーって笑えばいいんだよ。何俺に逆らうの?」

「わ、わかった!では…っこ、これでいいのか」





あああ、どうしよう!何この顔めちゃめちゃ面白いんだけど!
え、なんで?なんでこんな面白いの?
ていうか人って笑うだけで普通こんな面白い顔なる?
ちょっと、ああああ吹きそう、吹いていい?いいよね?
むりむりむりむり!俺もう限界!



「ぶはっ…!」



「あははは!何その顔!真田ちょーうけるんですけど!あははははははは!てゆーか俺別に変顔頼んでないし!普通に笑ってそれとか!うける!」

「ゆゆきむら!?」

「仁王先輩、部長のキャラが壊れたっス!」

「自分の顔をあんだけ笑われたら流石に真田も哀れじゃのう…」

「どうすんだよい、幸村くん止まんねぇぞ」



真田の顔が面白すぎて笑い続けてたら心配そうな顔したブン太に止められた。
大丈夫だよそんな心配するなよ。
別に壊れちゃないってば。

まあでも真田もショックな顔してるしもう笑わないでおいてあげよう。
ああでもショック受けてる顔も面白い。

「あーいいもん見たね。腹筋崩壊するかと思ったよ」

「俺らは幸村が崩壊するかと思ってヒヤヒヤじゃった…」

「余計なお世話だってば」

「いたい…心配したのになんで尻尾引っ張られなきゃいかんのじゃ」

「でもこれで全員制覇っスね!」

「結局幸村くんとしてはどうだったんだよい」

「まあ赤也スマイルは赤也のものみたいだね」

「要は誰も出来てなかったっちゅーことか」

「でも面白かったね」

「後半につれてじゃろ」

ああ!仁王が余計なこと言うからまた柳生がフィードバックしちゃったじゃない!

後で尻尾引きずり回してやろう。




「あ、でも俺部長の見てないっス!」

「あー確かに!幸村くん笑ってみてくれよい!」

「あ、俺もやるの?まあ別にいいけど」

「じゃ見てるき笑ってくんしゃい。せーのっ、はい!」







おい、お前らなんで土下座してんだよ


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幸村の赤也スマイルは多意味で凶器






メンバーのスマイルシーンと普段ショットを随時書いてメモに載せます
アナログな上にモノクロな上にかなりのんびり更新ですが宜しかったらご覧ください
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