「だああああ!しんどい!鼻取りてえ!洗いてえ!目玉くり抜きてえ!」
「ブンちゃん凄い顔んなっとるぜよ」
「うるせーな!お前も花粉症なってみろい!」
「俺が花粉症でそんな顔になったら全国の女子が悲しむけぇ」
「あははは、冗談は存在だけにしろよ仁王」
「あれ、…幸…村?」
「その顔でよくそんなこと言えるね、大丈夫だよ、お前は花粉症にならなくてももともと酷い顔してるんだから。安心して花粉症になるといいよ」
「なんでじゃろ、目から汗が出てきた」
「それにしてもブン太辛そうだね、大丈夫?」
「無理。死ぬ」
「部活できそう?」
「それはする。つーか動いてた方が気ぃ紛れる」
「ふーん、そっか、なら良かっ…っくしゅん!」
「あれ、幸村くん寒い?」
「んー、なんかこの頃調子悪いんだよね、喉痒いし鼻水出るし。風邪だと思うんだけど」
「…幸村、それ花粉症じゃろ、」
「はあ?そんなわけないだろ、仁王。俺が花粉症なんかなるわけないじゃな…っくしゅん!」
「幸村くん、目ぇ痒い?」
「…痒くない」
「嘘はいかんのう、幸村。お前さん涙目ぜよ」
「痒くない!」
「幸村くん…」
「何?」
「花粉症だろい、それ」
「だから違うってば、風邪だよ、そのうち治るって」
「でもブンちゃんの症状と同じぜよ」
「うるさいなあ、俺がなるわけないって言ってるだろ」
「…(花粉症予備軍ってなんでこうも頑固に認めないんだよい、)」
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花粉症あるある